トップへ戻る


大蔵経寺山の山火事(2009年)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2008年12月30日(火) 焼失面積20ヘクタールに 大蔵経寺山 ヘリ7機出動、消火続く
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
甲府市と笛吹市にまたがる大蔵経寺山(716メートル)の山頂付近で発生した山林火災で、県や甲府地区消防本部などは29日早朝から消火活動を再開した。夕方までに火勢は弱まったが、焼失面積は20ヘクタール(午後5時現在)に拡大。南西側斜面で延焼は続いていて、30日も消火活動を続ける。これまでに民家への延焼やけが人はない。現場はJR石和温泉駅の北西約2キロ。県警などが出火原因を調べている。
甲府署と同消防本部などによると、火は28日夜から29日にかけて、山の尾根の南西側の斜面に燃え広がり、アカマツの雑木林などを焼いている。
県は陸上自衛隊に出動を要請。県の防災ヘリ「あかふじ」に加え、陸自や群馬、長野、埼玉の各県の防災ヘリなど計7機が甲府・能泉湖などから取水して、上空から散水した。
また、消防署員や甲府市消防団員など計612人が午前7時ごろから入山し、「ジェットシューター」と呼ばれる放水器具で消火活動をした。
30日は自衛隊のヘリ3機が午前7時から散水を行った後、消防署員ら約200人が入山し、消火にあたる。
甲府地方気象台によると、県内は25日午後から空気が乾いた状態が続いていて、29日の甲府の最小相対湿度は15%と、12月としては記録的な低さだった。30日以降も乾燥状態が続く見込み。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2009年01月01日(木) 大蔵経寺山火災 住民12人が一時避難 甲府横根町 延焼4日目、被害47.7ヘクタール
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
甲府、笛吹両市にまたがる大蔵経寺山(716メートル)の山林火災で、甲府地区消防本部や陸上自衛隊などは31日、消火活動を再開した。消火活動ができない夜間から未明にかけ、強風にあおられて火勢が再び強まり、焼失面積(午後5時現在)は47・7ヘクタールに拡大。けが人や民家への被害はないが、火が中腹の集落まで約200メートルに迫り、6世帯12人が公民館に一時自主避難した。火災発生から4日目のこの日も鎮火には至らず、1日も消火にあたる。
同本部などによると、30日夜から31日にかけて、火は甲府市桜井町側の斜面を西の方向に燃え広がり、新たに約17ヘクタールを焼失した。同日早朝には、山の中腹に位置する同市横根町三ツ石地区の集落から約200メートル東側が燃えているのが確認された。
同地区の6世帯12人は、地元の自治会などの要請を受け、近くの桜井町公民館に避難したが、消火が進んだため、夕方までに自宅に戻った。
この日は午前7時ごろから、県の出動要請で陸自の大型ヘリコプター六機が計約700トンの水をまいた。甲府地区と笛吹市の両消防本部署員、地元消防団員ら1000人態勢で消火にあたり、火勢は弱まったものの、依然くすぶっているところがあるとみられる。
甲府地方気象台によると、31日は県内全域で乾燥注意報、中北地域で強風注意報が発令された。甲府で同日午前1時14分に最大瞬間風速19・4メートルを記録した。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2009年01月08日(木) 大蔵経寺山火災 下草から出火、延焼 入山者の火の不始末か
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
年末年始にかけて山林55ヘクタール以上を焼いた大蔵経寺山(甲府・笛吹市、716メートル)の火災は、出火当初の段階では下草が燃えていたことが7日までに目撃者の話などから判明。警察と消防は、入山者の火の不始末など人為的な原因の可能性が高いとの見方を強めている。9日に実況見分して原因の特定を進めるとともに、入山者に火の管理の徹底を呼びかけている。一方、7日で発生から10日が経過したが、依然鎮火宣言は出されていない。
甲府地区、笛吹市の両消防本部の調べなどによると、出火場所は山頂付近で、尾根づたいに整備された遊歩道から西側に外れた場所とみられる。
尾根の遊歩道をハイキングしていた埼玉県の男性が発見し、男性の証言などから、出火直後に燃えていたのは下草だった。
現場付近はクヌギやナラの広葉樹とアカマツなどが混在する雑木林。出火当日は火災警報が発令されるほど異常に乾燥し、強風が吹き荒れていたが、最初に下草が燃えていることなどから、木が擦れることによって起きる自然発火の可能性は極めて低いとみている。
大蔵経寺山は、山梨百名山の中では標高が低く、甲府盆地の眺望を楽しむために冬期でも遊歩道を使うハイカーが多いほか、2月15日までの狩猟期間中はイノシシなどの狩猟のためハンターも入山するという。
このため消防と警察は出火原因として「入山者のたばこの火の不始末やいたずらなどのほか、狩猟者が放った銃弾の熱による出火などの可能性がある」とみている。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
2009年01月10日(土) 大蔵経寺山火災 12日ぶり鎮火宣言 登山道近くから出火
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
甲府、笛吹市、両市にまたがる大蔵経寺山(716メートル)の山林火災で、甲府地区消防本部は9日、鎮火を宣言した。雪が降り、煙が上がっている場所もないことから、再燃の可能性はないと判断した。一方、笛吹、甲府両署は同日、出火場所は笛吹市春日居町鎮目の山頂付近尾根沿いの登山道から約1メートル北側と断定した。同所のヒノキの根本付近が激しく燃えていた。
この日は笛吹、甲府両署と甲府地区、笛吹市の両消防本部の職員、県職員ら約30人が笛吹市石和町松本側から入山し実況見分した。雪が降る中、第一発見者の埼玉県の無職男性(55)に現場に立ち会ってもらい、出火場所を特定した。
出火原因は特定できなかったが、自然発火する場所ではなく、故意に火をつけた形跡もないことから、同署などは登山者の火の不始末が原因の可能性があるとして調べている。
火災は昨年12月28日に発生。焼失面積は55・2ヘクタールで、甲府市側は49・6ヘクタール、笛吹市側は5・6ヘクタールだった。3日までに甲府地区、笛吹市両消防本部や自衛隊員ら延べ3316人が消火に当たった。


トップへ戻る