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太刀岡山(1295.7m)は旧敷島町の下芦沢地区(現在は甲斐市下芦沢)と甲府市草鹿沢町にまたがる山梨百名山です。山名は日本武尊が東征の帰りに太刀を残してきたという伝説に由来し、山頂へは南西側の下芦沢地区から登っていくコース(案内板によると約1時間40分)と北側の越道峠(こいどとうげ)から登っていくコース(同、約50分)の二つに分かれます。一般的には下芦沢地区から登っていく方が多いようですが、今回は平見城地区からバイクで越道峠まで上り、そこから太刀岡山の山頂を目指します。
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登山日:2010年1月2日
甲府駅方面から太刀岡山(たちおかやま)へ行くには、まずは県道6号を西進して旧敷島町の島上条地区(現在は甲斐市島上条)へと向かいます。島上条まで行くと県道25号と県道101号が接続する西町交差点(写真上)があるので右折して県道101号(写真下左と写真下右)へと進みます。  現在地と太刀岡山周辺マップ     元の写真に戻す  
県道6号の西町交差点から約7.4キロほど進むと旧敷島町の獅子平地区となり、道の左側に周辺案内板(写真左)が出てきます。案内板は「ふる里自然観察路」の地図ですが、太刀岡山周辺も載っているので目を通しておいても良いかもしれません。なおこの「ふる里自然観察路」というのは獅子平地区を起点とした延長5キロのハイキングコースで、素晴らしい景色を見ながら昇仙峡のパノラマ台や羅漢寺山(弥三郎岳)方面へも行くことが出来るそうです。  自然観察路の看板  
県道6号の西町交差点から約10.0キロ地点(写真上左)まで進むと県道101号の終点となり、ここからは県道27号へと移ります。同地点の右手には宮沢橋が架かっており、亀沢川を渡っていくとやがて金桜神社を経て荒川ダムや昇仙峡へと至ります。なおここにも周辺案内板(写真上右)が出ているので、地理に不案内な方は見ておいても良いかもしれません。そして約10.7キロ地点(写真下)まで進むと路上に「←韮崎 観音峠↑」と書かれた案内板が出てきます。この看板が出てきたら観音峠大野山林道との分岐点が近いので注意して進みましょう。  自然観察路の看板     宮沢橋バス時刻表の拡大  
県道6号の西町交差点から約10.8キロ地点(写真上左と写真下)まで進むと観音峠大野山林道への分岐点へと至ります。左へ曲がって行くとホッチ峠方面となり、右直進的に進むと太刀岡山登山口のある下芦沢地区や平見城地区へと向かいます。ここは当然のことながら右直進的に進みますが、正面に「クリスタルライン↑」という看板(写真上右)が出ているのでそれを指標にしても良いかもしれません。
県道6号の西町交差点から約11.8キロ地点(写真上左)まで進むと、道の左側に「太刀岡山登山道入口→」と書かれた案内板が出てきます。その対面に架かる橋にも何枚もの看板が出ていますが、同地点が下芦沢地区側の登山口になっており、亀沢川を渡って進むとやがて太刀岡山の登山道へと至ります。なお駐車場(写真下)はその約50mほど先にあり、同地点で振り向くと太刀岡山の鋏岩(写真上右)を間近に望みます。ただ近くに見える鋏岩ですが、同地点の看板によるとその鋏岩(はさみいわ)まで60分、山頂までは更に40分ほどかかるそうです。  現在地と周辺マップ     太刀岡山登山道周辺案内板     元の写真に戻す  
県道6号の西町交差点から約12.7キロ地点(写真上左)まで進むと観音峠大野山林道の起点へと至り、更に約13.8キロ地点(写真下左と写真下右)まで進むと平見城地区の入り口へと行き着きます。同地点には分岐路が右へと延びており、越道峠へ行くにはこの分岐路を右折して平見城の畜産団地へと進みます。なおこの分岐点には平見城畜産団地の看板(写真上右)が出ているので注意して行けば直ぐに分かると思います。  平見城地区入り口の看板  
右折して約200mほど進むと道の右側に農協の集積場(写真上左)が建っており、その敷地の一角に「黒富士・曲岳、利用者駐車場」と書かれた看板(写真上右)が出ています。これ以降に駐車場はないので4輪の方はここへ駐車して歩きます。更に観音峠大野山林道から約400m地点(写真下左)まで進むとY字路へと至り、同地点には「←曲岳、黒富士→」という看板が出ています。太刀岡山と黒富士の登り口は同じ場所にあるので、この分岐点は黒富士と書かれた右へと進みます。
観音峠大野山林道から約1.1キロ地点(写真上)まで進むと、「黒富士・太刀岡山→」という案内板(写真下左)が立っており越道峠への登り口へ行き着きます。この道は最初こそ舗装されていますが約100mも進むと未舗装路(写真下右)へと変わります。
道幅は約1.5車線といったところでしょうか。最初は狭い場所もありますが、直ぐに一般的な林道の広さへと変わります。オンロード車でも上れると思いますが、何箇所かでは多少の段差があったので底突きには注意した方が良いかもしれません。
降雪時の道↓
こちらは雪が降った翌日に行った越道峠への道。積雪は10センチにも満たなかったのですが、雪とヌメった泥道に途中から上らなくなってしまいました。それほど極端に大きな勾配ではありませんが、降雪後はオフロード車でもチェーンが必須になると思います。
END
見城地区から約1.0キロ地点(観音峠大野山林道からだと約2.1キロ地点)で、太刀岡山の登り口となる越道峠(写真上と写真下)へ到着です。越道峠は黒富士への登山口にもなっており、正面には「←黒富士2時間 (越道峠) 太刀岡山50分→」と書かれた案内板が出ています。  写真下の拡大     越道峠に出ている各種看板  
越道峠は旧敷島町と甲府市との境界です。ここから先は甲府市草鹿沢町となり、最終的には草鹿沢林道へ、そしてその先の県道27号へと抜けていきます。ただ残念ながら現在は同峠から先が通行規制されており車輌で抜けることはできません。くねくねとした九十九折れの道ながら道幅は広めで路面はフラット。鬱蒼とした樹林帯に囲まれた雰囲気の良い道だけに通行規制が惜しまれます。
さてそれでは太刀岡山1295.7mへ登ってみたいと思います。登り口は看板と標識が出ているのでなんの問題もないと思いますが、約10mほど進んだ場所にも「太刀岡山登山道入り口」という標識が出ています。なお国土地理院の地図は越道峠の直ぐ目の前方にある北峰1322mを太刀岡山としていますが、当HPでは山梨百名山の標柱が立つ南峰を太刀岡山としています。
写真上は尾根の上から撮った越道峠で、尾根を切って車道を通した様子がよく分かります。なお越道峠はそれほど広いといった峠ではありませんが、一般的な4輪セダン型なら一台分くらいは停められると思います。平見城地区の上り口に車輌侵入禁止の看板は出ていないので、自己責任という形にはなりますが、4輪で越道峠まで上ってくるのも良いかもしれません。さて話しを戻し登っていきたいと思います。暫くは緩い上り坂ですが、数分も歩くと北峰の正面へと進んでいき、ここから徐々に勾配が増し始めます。  拡大してスペースの確認(2枚)  
一本道なので殆ど必要としませんが、登山道はよく整備されており各所で赤テープや赤ペイントが出てきます。勾配が大きくなってくると階段が組まれていたりしますが、自身のような初心者で貧脚だとなかなか進みません。50mほど登って一息、50mほど登って一息と青息吐息で登ります。景色的には少々短調で、場所によっては背後となる北側に鬼頬山1516m、東側に中津山1475mや水ヶ森1553mといった山々を望みますが、いずれも木々に遮られるためスッキリと望むことは出来ません。
尾根道なので右手となる西側にも景色が広がります。といってもこちら側も木々の間からなのでスッキリとは見られず、茅ヶ岳1704mや金ヶ岳1764m、その右側の曲岳1642.4mといった山々をチラチラと望む程度です。
越道峠から約20分ほどかかって太刀岡山の北峰1322mへ到着。登山の苦手な自身で約20分なので、一般的な脚力の方ならここまで15分もあれば登れてしまうのではないでしょうか。
北峰がピークとなっており、ここから暫くは殆ど勾配のない道を歩きます。尾根道なので周囲の全てが開けているのですが、景色は相変わらず木々が囲んでおりスッキリと望めません。ただそれまで北峰の陰に隠れていた盆地が見えるようになり、場所によっては千代田湖や甲府市中心部をチラチラと木々の間に望みます。
ピークから殆ど勾配のない道を歩いてきましたが、前方に太刀岡山が見え始めるようになるとハッキリとした下りへと転じます。物凄い急勾配といったような坂ではありませんが、地図の等高線で見ると標高的には50mくらい下っていくようです。
歩き幅としては50センチくらいでしょうか。やや道幅の狭い場所もありましたが普通に歩けばどうということはありません。また一箇所で岩の上を乗り越えていくような場所もありましたが、高さは1mくらいしかないのでゆっくり乗り越えればこちらも問題ありません。
下りはそれほど長い距離ではありません。水平距離にしたら約200mくらいだと思いますが、その下っていく途中では左手となる東側に荒川ダムの能泉湖を望みます。そして最下部の鞍部まで下ると「←登山道→」と表記された標識が立っており、ここから再び上ります。
ただこの上り坂もそれほど長い距離ではありません。1分から2分も上っていくと再び下り坂へと転じ、ここからは緩やかなアップダウンを何度か繰り返しながら山頂へと進みます。
景色的には相変わらず木々に遮られスッキリと見ることは出来ませんが、右手に登り口となった平見城地区の畜産団地などを見おろし、左手には荒川ダムの堰堤や高成林道の道筋を見ながら進みます。  荒川ダムの拡大  
そして越道峠から約41分ほどかかって太刀岡山1295.7mの山頂へ到着です。山頂の広さは5mx8mくらいでしょうか。それほど広くはありませんが台形状に切り開かれており、その南東側には甲府盆地や富士山といった景色が広がります。
山頂には山梨百名山の標柱や国土地理院の三等三角点が建てられており、その傍らには石造りの小さな祠が祀られています。山頂そのものからの景色は木々に遮られるのでそれほど素晴らしいというほどではありませんが、南側へ10mほど下っていくと小さな岩場があり景色が広がります。
道は岩場で行き止まりとなりますが、その前に立つと素晴らしい眺望がパノラマとなって広がります。ここからの景色としては正面に昇仙峡のパノラマ台(昇仙峡ロープウェイ終点にある景勝地)、愛宕山の科学館、その右横に甲府市中心部、手前に千代田湖、湯村山などを望み、やや木々に隠れるものの市川三郷町や南アルプス市方向も見通します。  写真上拡大(1)     写真上拡大(2)     写真下拡大  
  写 真 上 左   甲府市川窪町の能泉湖(荒川ダム)。途中では見えなかったダム堰堤や高成林道の道筋なども望む。
  写真上中央   甲府市下帯那町を通して見る甲府市中心部。最奥部に見えるのは笛吹川東岸の中道町方向の景色。
  写 真 上 右   甲府市下帯那町の千代田湖。昭和12年に完成した農業用の貯水池。正式名称は丸山貯水池で、千代田湖という名称は旧村名から。
  写 真 下 左   昇仙峡ロープーウェイ終点から徒歩5分にある昇仙峡パノラマ台。直ぐ左側の峰が展望の良い羅漢寺山1058m。
  写真下中央   旧敷島町の県道101号沿い。奥が亀沢地区で手前が福沢地区。真ん中の沢を亀沢側が流れる。
  写 真 下 右   旧敷島町の敷島総合公園と矢木羽根湖。下部の県道101号を奥へ進むと入ってきた県道6号の西町交差点。

総評
当日は来た道を引き返して越道峠へ戻りましたが、山頂をそのまま南西へ下ると来る際に通ってきた下芦沢地区へと至ります。当然のことながら下芦沢地区側からも登ってこられるわけですが、勾配が大きいので自身のような初心者では越道峠側から登った方が遥かに楽なようです。ちなみに下芦沢地区の駐車場付近の標高が860m前後で越道峠が1170m前後。標高が約310mも違うので当然といえば当然なのかもしれません。さて今回は越道峠までバイクで上りましたが、4輪でも一般的なセダン車であれば上れると思います。駐車スペースも1台分くらいあり、越道峠まで進入禁止の立て看板もありません(ただし越道峠から先は禁止)。正式な駐車場ではないので自己責任になりますが、もし停められるようであれば4輪でも越道峠まで上って構わないのでは?とも思います。
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