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トップへ戻る あちこちへ戻る 精進湖パノラマ台周辺まっぷ
2010年4月26日 晴れ1
精進湖パノラマ台は富士河口湖町と身延町にまたがる標高1325mの景勝地です。広く台形に切り開かれた展望台からは富士山や青木ヶ原樹海、更には精進湖、本栖湖、西湖、河口湖など、山中湖を除く富士五湖を一望のもとに収めます。名前にたがわずパノラマとなった眺望はまさに絶景!登山口から僅か1時間強で登れるハイキングコースとして人気が高く、子どもからお年寄りまで多くの方が登られています。
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甲府市方面からパノラマ台へ行くには、まずは国道358号(精進ブルーライン)を南進して精進湖方面へと向かいます。国道358号の最高所である精進湖トンネル(写真上左)を抜けると富士河口湖町となり、そこから約500mも進むと県道706号(写真上右)が分岐しているので右折して県道706号へ入ります。県道706号は湖畔を廻る周遊路で、暫くは精進湖や他手合浜(タテゴハマ)、パノラマ台や烏帽子岳1257.4mといった景色(写真下)を見ながら進みます。  現在地マップ     周遊路分岐点の拡大     元の写真に戻す  
最初の内は見えませんが、約500mも進むと次第に富士山(写真上左)が見え始め、他手合浜(写真上中央と写真下)へ着くころにはほぼ正面に富士山を仰ぎます。他手合浜は精進湖の中で最も大きな浜辺で、その長さは300mくらいあるでしょうか。広い浜辺には貸しボートが並んでおり、その先には精進地区の集落や先ほどの分岐点(写真上右)などが見られます。  写真下の拡大  
国道358号から登り口(写真上)までの距離は約1.1キロ。普通に走れば2分ほどで到着です。同地点には富士急行バスの「パノラマ台下」バス停や自動販売機(写真下左と写真下右)が並んでおり、「パノラマ台入口」という大きな看板も出ているので分かりやすいと思います。  写真上の拡大  
入り口は短い階段になっており、階段を登ると直ぐに大きな案内板(写真上左)が出ています。この案内板は地図付きの詳細な案内板なので見ておくと便利かもしれません。ちなみに案内板に書かれている根子峠までの距離は約50分。パノラマ台へは更に約15分の時間がかかるそうです。さて遊歩道(写真上右)は案内板の前で左へと折れていき、ここから暫くは精進湖を左手に(写真下左)県道706号の上部(写真下右)を通って南へと進みます。  ハイキングコース案内図の拡大  
多少の息は弾むものの、この辺りでの勾配はそれほど大きくありません。道幅は1m50センチから2mといったところで、よく整備された遊歩道が山腹に沿って続きます。登り始めて約6分。このころになると県道706号との距離が開くようになり、左手に見えていた精進湖も徐々に後方へと移ります。道は次第に南西方向へと向きを変えていき、登り始めて約8分もすると最初の折り返し道へと行き着きます。
右へ折れた道は勾配を増しながら北西へと向かいます。この辺りでの道幅は1m前後。歩き幅としてはそれ以下になることもあるので狭さを感じますが、普通に歩いていれば特に危険ということはありません。
登り始めて約15分。今度は左へと折り返していき(写真上左)、ここからは再び南西方向(写真上右)へと進みます。標高的には1000m前後といったところで、左手には精進湖や他手合浜といった景色(写真下)を見おろします。
道は次第に南西から西へと向きを変えていき、前方には三方分山1422mからの稜線(写真上左)が長く続くようになってきます。登り始めて約22分。3度目の折り返し道(写真上右)となり、折り返した道は北東へ進みます。暫くは精進湖や富士山(写真下左)を右手に見ながら歩きますが、徐々に山の裏手へと廻っていく(写真下右)ので見えなくなっていきます。
登り始めて約27分。道は鋭角的に左へと折れ曲がり(写真上)、ここからは稜線上の道(写真下左)へと変わります。右手には三方分山や精進峠方向(写真下右)を望みますが、木々の間にチラチラと見えるだけなので景色的には単調です。
木々の間にチラチラと見え隠れする景色を見ながら尾根道(写真上)を進んでいくと、前方に10m四方くらいの開けた場所(写真下左と写真下右)が見え始め、登り始めてから約31分で展望地のような場所へと到着です。  現在地と周辺マップ     元の写真に戻す  
ここからの景色(写真上)は南東側に開けており、正面に大室山を抱いた子持ち富士、その手前に青木ヶ原樹海や精進湖民宿村。やや木々に遮られるものの足もとに精進湖、その左側に1295.5.m峰といった眺望がパノラマとなって広がります。  写真上の拡大  
当日はここで5分ほど小休憩して再出発。空き地の先は狭い尾根道(写真上左と写真上右)になっていますが、すっぱりと切れ落ちているような尾根道ではないので怖さはありません。数分も歩くと道幅も元の広さへと戻り、このころになると精進湖や五湖山1339.8mといった景色(写真下)が背後に広がります。
登り始めて約42分。尾根道が終わり、前方に根子峠からパノラマ台へと続く稜線が見えてきました。直線距離だと300mから400mといったところでしょうか。間近に見えるのでアッという間に行けてしまえそうに思えるのですが、実際には沢を廻り込んでいくので見た目以上に時間がかかります。
沢の奥へ進むにつれて道幅は狭く(写真上左)なっていきます。対面の山が近いので景色は単調で、背後に富士山(写真上右)が顔を覗かせる程度です。そして登り始めて約49分。沢の最奥部へと至り、ここからは沢に架けられた桟道(写真下)を通っていよいよ根子峠へと向かいます。  現在地マップ     元の写真に戻す  
橋の長さは20mから30mといったところでしょうか。橋床には直径10センチくらいの丸太材が使われており、中央付近で左へとカーブした橋は沢を巻くようにして架けられています。  写真下の拡大  
実はこういった橋はもう1本架かっており、約50mほど進むと2本目の橋が現れます。こちらの橋は1本目よりも短く10mくらいの長さで、橋床は登り口を除き完全な板敷きです。橋の上からは富士山や県道708号などを望みますが、いずれも木々の間から見える程度なので大した景色ではありません。  写真下の拡大  
桟道からは南へと進んでいき、暫くすると左手に精進湖やその周辺の山々(写真上)が見え始めます。そして登り始めてから約60分。前方の木々が切れて根子峠(写真下左)へと到着です。同地点には「←パノラマ台 / 三ツ沢峠→」という標識(写真下右)が出ており、左直線的に進むとパノラマ台1325mや烏帽子岳1257.4m方向、右へ折り返すと精進峠(三ツ沢峠)や三方分山1422m方向へと進みます。  根子峠と標識の拡大(2枚)  
根子峠からは東側に旧上九一色村(現在は富士河口湖町)方向、西側に旧下部町(現在は身延町)方向の景色を望みます。なお三方分山方向へ進んだ場合は約40分で精進峠、三方分山へは更にそこから約45分ほどかかるそうです。
さてそれでは根子峠からパノラマ台へと向かいます。根子峠の標高は1230m前後なので、パノラマ台との標高差は約100mといったところです。それほどの長い距離ではありませんが、ここからの上り坂は自身のような貧脚だと少々息が弾みます。
暫くは左手に精進湖やその周辺の山々(写真上)を見ながら登ります。根子峠から約3分。急登(写真下左)を登り詰めると完全な尾根道となり(写真下右)、それまで大きかった勾配が多少緩みます。
尾根道からは右手に旧下部町方向の景色(写真上)を見ながら進みます。といっても見えるのは1000m前後の山々が連なっているだけなので景色的には少々単調です。根子峠から約10分(登り口からだと約70分)。前方に下部町側へと下っていく東尾根(写真下左)が見え始め、その約1分後にピーク(写真下右)へと到着です。
同地点の標高はパノラマ台よりも3mほど高い1328m。旧下部町方向への道が右へと分岐しており、「←パノラマ台、本栖湖」「↑下部町へ」「精進湖、三方分山→」という標識が出ています。さてここまで来ると残りも僅かです。勾配の殆どない道を進むにつれ、それまで見えなかった本栖湖や竜ヶ岳といった景色が見えるようになってきます。  現在地マップ     写真下拡大     標識の拡大     元の写真に戻す  
ピークから約4分。道の左側に2基の簡易トイレ(写真上左)が現れ、ここまで来るとパノラマ台は目前です。約50mも進むと前方の木々の間に空き地(写真上右)が見え始め、登り始めて約1時間19分でパノラマ台(写真下)へと到着です。  写真下の拡大  
空き地の広さは南北にやや長く20mx15mくらい?でしょうか。北側の隅には休憩用の東屋(写真上)が建てられており、その対面には裾野を広げた富士山(写真下)がどーんと広がります。いや、まさに「どーん」という感じで圧巻です。
   写真上の拡大     写真下の拡大  
ここからの眺望は非常に素晴らしく、左手に精進湖や三方分山、正面に青木ヶ原樹海や富士山、右手に本栖湖や竜ヶ岳といった180度以上のパノラマを見渡し、更に視線を遠くへ移すと西湖や河口湖までをも見ることができます。なお足もとの青木ヶ原樹海に四角く不自然に建ち並ぶ家並みは精進湖民宿村で、地図によっては精進移住地などとも書かれてる集落です。昭和41年の台風26号で西湖西岸の根場地区が壊滅的な大災害となり、それを教訓に精進湖側でも、精進湖北岸に住んでいた住民の約7割が安全な同地区へ移り住んだそうです。またその奥に見える施設は全校生徒9名(平成22年)の精進小学校で、こちらも北岸の諏訪神社に隣接した場所から平成2年に現在の場所へ移転させたそうです。  諏訪大社、精進の大杉、旧精進小学校(2枚)    
台風26号の足和田災害↓
昭和41年(1966年)9月25日の深夜、それまでの秋雨前線と台風26号の豪雨で三沢川と本沢川で土石流が発生し、西湖北東岸の西湖地区で513人中31人、西湖北西岸の根場地区で235人中63人が犠牲となったそうです。これは山梨県では戦後最大の災害であり、このニュースは連日テレビや新聞で報道され、救助や不明者の捜索は10月7日まで続けられたそうですが、未だに13人の方の行方が分かっていないそうです。1年後の9月25日に慰霊祭が行われ、その後、それぞれの地区はより安全な西湖南岸へ集団移住したそうです。  写真上のパノラマ拡大     根場浜の動画( 320x240pix  2.8MB )     元の写真に戻す  
詳しくは国土交通相「ふじあざみ55号(2)」のページ↓でどうぞ。
http://www.cbr.mlit.go.jp/fujisabo/jimusyo/fujiazami/fujiazami_55/fa55-2.html
END
空き地の先端(写真上)からは烏帽子岳への道(写真下左)が下ります。登山口に出ていた案内板によると、パノラマ台から烏帽子岳までは約20分で、国道300号の本栖湖側登山口までは更に約40分ほどかかるそうです。烏帽子岳の山頂にはNHKのアンテナが建っているそうですが、木々に遮られるのでパノラマ台ほどの景色は見られないようです。  モニュメントと烏帽子岳アンテナの拡大  
本栖湖側から見たパノラマ台と登り口↓
烏帽子岳のアンテナは割と目立つ存在で、注意すれば精進湖や本栖湖の湖畔からでも見られます。形に特徴のないパノラマ台ですが、このアンテナを指標に烏帽子岳を見つけると探しやすくなるかもしれません。  写真下の拡大     その他の本栖湖(7枚)  
本栖湖側からの登り口は、国道300号を中之倉方向から進み本栖トンネルを出た直後に看板が出ています。国道300号からはスロープ状の歩道が折り返しており、数十秒も歩くと登山道の入り口です。こちらにも案内板や標識が出ており、本栖湖側からだと烏帽子岳まで約50分、パノラマ台へは更に約30分ほどかかるそうです。  本栖湖側登り口と周辺マップ     元の写真に戻す  

総評
いや〜、絶景かな絶景かな!これまで色々な方々からパノラマ台の素晴らしさを聞かされてきましたが、まさかこれほどの景色に出会えるとは思ってもいませんでした。富士山、青木ヶ原樹海、富士五湖を一望する景色はまさに圧巻!大きな期待を持って登られても裏切られることは少ないと思います。ちなみに今回の自身は1時間19分もかかってしまいましたが、一般的な脚力の方なら1時間もあれば登れてしまうかもしれません。非常にお手軽な山なので晴れた日にでも出かけてみては如何でしょうか。
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