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471 中山(887m)と中山砦跡 武川町と白州町にまたがる独立峰で山頂には展望台や中山砦跡がある。
   登り口までの道筋についてはこちらの林道武川中山線のページを参照してください。  
中山(887m)は北杜市の武川町と白州町にまたがる周囲から独立した小山です。山頂には高さ13mの展望台が建っており、その近くには戦国時代に武川衆が詰めたという中山砦が史跡として残されています。山頂までは約40分。展望台からは韮崎市や北杜市を見おろすことができ、眼前には甲斐駒ケ岳や鳳凰三山といった高い峰々が広がります。なお中山へは白州中山林道の中山峠側からも登っていけますが、今回はそれよりも簡単な武川中山林道側からを中心に掲載しています。  現在地と中山周辺マップ     元の写真に戻す  
さてそれでは中山へ登ってみたいと思います。ハシゴを登って側壁上に立つと、補助用のロープが法面上にかかります。この辺りでの勾配は大きく、法面を完全に登り切るまでは木の枝や補助用ロープに掴まりながら登ります。法面を完全に登り切ると武川中山線の駐車場を見おろします。駐車スペースはそれほど広くはありませんが、一般的なセダン型なら2台から3台は停められるのではないでしょうか。
駐車場から約2分も登ると勾配は徐々に緩やかになってきます。鬱蒼とした樹林帯に囲まれているので景色を見通せるような場所は余りありませんが、それでも場所によっては武川町方向と思われる眺望を木々の間にチラチラと望みます。
駐車場から約5分ほど登っていくと勾配はそれまでにも増して緩やかになってきます。時おり左手に鳳凰三山などを見ながら進み、暫くすると完全な尾根道へと至ります。このころになると左手に武川町方向、右手に長坂町方向の景色が広がります。ただいずれも木々の間からチラチラと見える程度なので期待はしない方がいいでしょう。
写真上左は登山道を表す赤テープ。実はこの先に1ヶ所だけ道を間違えやすい場所があるのですが、その場所以外は赤テープがあるので安心して進めます(この間違えやすい場所については後述します)。駐車場から約7分ほど登っていくと尾根道が徐々に細くなっていきますが、歩き幅は1m以上あるので普通に歩けば危険なことは全くありません。写真下右は「←中山砦」と書かれた案内板。山頂へ向かえば必然的に中山砦跡を通っていくことになるのですが、所々でこの案内板が出てきます。
駐車場から約9分くらい登った場所では一時的に勾配が急になります。しかしこの大きな勾配はそれほど長くは続きません。約30秒も登っていくと再び緩やかな道となり、尾根直下の登山道を西へと向かいます。
写真上は約12分ほど登った場所で出てきた二又路。一瞬、「はて、どちらへ進むのだろう」と思いましたが、前方を見るとなにやら登山道を示す赤テープ。ということでやや下り気味になっている左の道へと進んでみましたが、結局は右の道も左の道も繋がっており、この二又路はどちらへ進んでも構わないようです。
二又路が合流した道は一転して上り坂へと変わります。物凄い急な上り、というほどではありませんが、そこそこの勾配があり、こういった上り坂は暫くのあいだ続きます。左手には武川町の眞原地区方面?と思われる景色を望みますが、相変わらず木々の間にチラチラする程度なのでスッキリと見ることはできません。
駐車場から約18分。上り坂が一息つくと、山頂までの道のりで唯一とも言える間違い易い場所へと至ります。同地点は道なりだと左直進的に進んでしまいますが、実際には右上の斜面へと上っていきます。実は、当日は約50mほどですが左の道へと進んでしまいました。左の道はやがて下り坂となり山の斜面を巻いていってしまいます。正しい道は尾根上にあるので間違わないようにしてください。なお、この間違い易い場所の約10mほど手前には「N.68」と書かれた杭が地中に埋まっていましたので、これを指標にするといいかもしれません。
当日は道を間違えたので斜面を直登して尾根へ出ました。そして尾根に出た直後に現れた赤テープ。どちらの道か正しいのか確証がなかっただけに、この赤テープが出てきたときには内心ホッとさせられました。
赤テーブの他に時どき出てくる青テープ。色によって意味が違うのでしょうか?赤や青の他にも白やピンクといったテープが出てきます。さてこの青テープが出てくるころには緩やかな下り坂となっており、暫くすると一気の下り坂へと転じます。このころになると前方に小高い峰が見えてきて、思わず「山頂か?」と期待してしまいましたが、実際にはまだ先で、この峰の頂上には山中砦が史跡として残されていました。
最下部まで下ると今度は一気に上ります。それほど長い上り坂ではありませんが、勾配はそれなりに大きく、下手に登ると落ち葉でズルズルと滑ります。上り坂になると直ぐに人為的と思われる凸凹があちこちで見られるようになってきます。なかには空堀の跡?や土塁の跡?ではないかという遺構があちこちに残っており、自身のような超ド素人でもかつての砦の大きさが感じられます。
駐車場から約32分で中山砦跡へ到着。中山砦は中山の山頂を中心に築かれた砦で、戦国期には武川衆が護った甲斐国要衝の砦だったそうです。2つの本郭(ほんくるわ)を土塁で囲い、南北100m、東西40mに腰郭、帯郭、三日月堀、竪堀など主要構造物を巧く配置していたそうです。なおこの峰の標高は870mから880mで、山頂の887mより僅かに低いようです。  中山砦跡の拡大  
北側の本郭には中山砦跡の標柱と説明書きの看板が建てられており、その奥には国土地理院の二等三角点が埋設されています。砦跡のことは知っていましたが、自身のような超ド素人でもこれほどハッキリ分かるほどとは思っていなかったので少々驚かされました。さて展望台の建つ山頂はもう少し先なので更に先へと進みます。ちなみに山頂への道は二等三角点の正面にあり、ここからは1度西側斜面を下って再び上り返します。  中山砦の説明が書かれている看板  
最下部まで下ると直ぐ目の前に中山の山頂が迫ります。ここからは再び上り坂となっており、暫く登っていくと鉄骨で出来た立派な展望台が真正面に見え始めます。そして駐車場から約40分で中山887mの山頂へ到着。登山が苦手な超初心者で約40分ですから、普通なら30分もあれば登れてしまうかもしれません。
展望台の高さは13mで、その1階は待避所になっています。待避所の広さは9平方米ということなので、畳数に直すと約5.4畳というところでしょうか。室内にはアルミ窓が3箇所、それに10人くらいは楽に座れそうなベンチが据え付けられています。もちろん上階へも行くことができ、待避所横についている螺旋状の階段で最上階まで昇れます。※展望台の看板では中山を888mとしていますが、当HPでは国土地理院の地図に表記された887mとしています。
最上階からは西側に甲斐駒ケ岳2967m、南西側に地蔵岳2764m、観音岳2840m、薬師岳2780mといった県境の山々が雄大に広がります。また足もとには大武川が流れ下っており、桜並み木で有名な眞原(さねはら)地区や田園風景が綺麗な大坊地区といった武川町や白州町方向の景色を望みます。※当日は曇っていたので、ここからの写真は以前のものと合わせて掲載しています。  写真上の拡大  
また北側に目を転じると長坂町や小淵沢町方向を見通し、その先には八ヶ岳が広がっています。おそらく展望台を建てたときには周囲360度が見廻せたのでしょうが、残念ながら現在は周囲の木々が大きくなってしまい南西方向と北側以外は見ることができません。せっかく立派な展望台なのにと、ちょっと勿体なく感じてしまいます。
さて当然のことですが、展望台から先には更に道が続きます。そのまま進むと尾根道沿いの道を西へ、そして北西方向へと進んで行き、やがて白州中山林道の中山峠へと至ります。
白州中山林道の中山峠側から登った道↓
ここからは簡単に白州側からの道も記載しておきたいと思います。国道20号側から白州中山線を上っていくとピークで中山峠となり、道の左側に車2台分くらいを停められる小さな駐車場が設けられています。ここには中山峠の杭が立っており、「中山遊歩道入り口、中山頂上展望台」と書かれた案内板が出ているので直ぐに分かると思います。  現在地マップ     元の写真に戻す  
駐車場からはいったん北東方向へと入っていきますが、約5mも歩くと直ぐに東へと向きを変えて進みます。向きが変わるとほぼ同時に上り坂となり、ここから暫くは階段道が続きます。
この階段道は非常に急登です。自身のような貧脚だと10m登って休憩、10m登って休憩の連続となり、水平方向だと僅か200mくらいだと思うのですが、登り切るには7分近くも要してしまいました。なお木々に遮られるため眺望できる場所は多くありませんが、それでも場所によっては白州町の大坊地区方向と思われる景色が広がります。
急登な階段道が終わると勾配は多少緩みます。時おり階段道も出てきますが、基本的には道幅2mくらいの段差の殆どない遊歩道が続きます。そして勾配が小さくなるに従い尾根道が多くなり、場所によっては短い下り坂も現れます。
そして中山峠から約27分で山頂へ到着。武川側に比べると3分の2程度の時間で登れますが、その分かなり厳しい上り坂が続きます。健脚の人ならどちらからでも大差ないでしょうが、自身と同じく貧脚な方では武川町側から登った方が楽だと思います。
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