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 254 甘利山(県道613号〜甘利山)  場所:山梨県韮崎市 ページ1 
甘利山は韮崎市にある標高1731mの山で、山梨百名山や新富嶽百景にも選ばれています。山頂直下まで県道613号の甘利山公園線が通じているため初心者でも簡単に登ることができ、山頂や登山道の各所からは甲府盆地を一望できる素晴らしい景色が広がります。行き方としては県道12号の旭バイパスで韮崎市の旭町上条北割地区まで進むと「←甘利山(県道613号)↑韮崎、武川(県道12号)、→韮崎市街(県道613号)」と書かれた方面看板(写真左)が車道上にかかっており、その約100mほど先で信号機のある十字路(写真右)となりますので左へと曲がります。なおこの県道12号の旭バイパスは比較的に新しい道で古い地図などでは載ってませんが、その1本西を通る旧来の県道12号から行っても同じような看板が出ているので分かると思います。また国道20号からでは船山橋から入ると分かりやすいかも知れません。
旭バイパスを左折すると約100mほど先で旧来の県道12号と交わる十字路となります(写真左)。ここにも方面看板(写真中央)が出ていますので直進する形で真っ直ぐに進んでいきます。旧来の県道12号を横切ってそのまま約1.2キロほど進んでいくと甘利山公園線のゲート(写真右)が現れます。
ちなみにゲートの右横は甘利沢川の遊砂地となっています。甘利沢川の上流域は荒廃が激しく土砂の流出が多い一帯となっており、植林や遊砂地を設けることで下流部への氾濫を防ぐ役割を担っているそうです。遊砂地の横はちょっとした広場になっており四阿(写真左)が建っています。ここに立つと北東側の眺望(写真右)が広がり、金ヶ岳や茅ヶ岳の下には韮崎市の町並みや国道20号、平和観音といった景色が望めます。
県道なので道幅は広く、4輪でも擦れ違いに問題となるようなことは全くありません。県道613号は幾つかの林道とも接しており、県道12号を左折地点から約5.4キロ地点まで進むと左手に林道旭山線(写真左)が延びています。林道旭山線は約2.8キロのピストン林道ですが途中には重要文化財の穂見神社奥宮へと続く道が延びています。更に約7.5キロ地点まで上っていくと林道御庵宅小武川線(写真右)と交差しており、右へ曲がると林道小武川線を経たあと鳥居峠方向へと抜けていき、逆の左側へ曲がっていくと白根町の県道20号へと降りていくことが出来ます。※写真右は左へ曲がる林道御庵宅小武川線の入り口です。
林道御庵宅小武川線と交差する地点の標高は1100m弱というところでしょうか。このころには標高も随分と上がっており、北から北東方向にかけての眺望が広がります。更に県道12号を左折してから約9.0キロ地点まで進むと椹池(さわらいけ)への入り口が左手に分岐しています。同地点は駐車場が設けられており、敷地内にはトイレも設置されています。また椹池は県内では珍しい高層湿原地帯で周辺にはサワラ、サワギキョウ、レンゲツツジ、マメザクラ、ノリウツギなどが植生しており、古くには領主であった甘利左衛門尉の息子2人を大蛇が池に引き込んだという伝説も残っているそうです。小さな池ですが、この分岐路を約100mも下っていくと白鳳荘が建っており静かな水面が広がっています。
標高が上がるに連れて眺望もどんどんと大きくなっていき、北側の双葉町側から南東側の富士山まで爽快な景色が広がります。眼下には先ほど過ぎてきた椹池も小さく見えます。椹池の駐車場が標高1240mということなので随分と上ってきたことが分かります。
そして県道12号を左折した地点から約13.5キロ地点まで進むと甘利山公園線(県道613号)のゲートが現れ、甘利山登山口の駐車場へと到ります。以前までここに設置されていた古い周辺案内板では駐車場の標高が1600mとなっていましたが、実際にはもう少し高く1640mくらいありそうです。ゲートの右横には細い道が下っており、ここから椹池へと下っていくこともできるそうです。
甘利山登山口の駐車場は広く、北西側(写真の奥側)には小屋も建っています。また県道613号をそのまま進んだ駐車場の先(写真の左側)には林道小字沢線の林道の杭も立っています。古い保安林の看板などでは同地点からが小字沢線となっていますが、現在の地図では更に先へと進んだ場所からが小字沢線となっており起点が変わったようです。なお宿泊施設としては市営の甘利山グリーンロッジが近くにあり、大人620円、高校生520円、児童410円となっているそうです。
甘利山への遊歩道は駐車場の反対側(写真上)から延びています。ここからの登り口は2通りあり、正面に見える「つつじ苑」を中心に左へ進む道と右に進む道とに分かれます。どちらへ進んでも途中で合流するので同じですが、左の道を進むのが一般的なようです。右の道は帰路で掲載しますが、左の道を進むと途中で四阿の建つ展望所があり甲府盆地の素晴らしい眺望を得られます。
今回は展望所のある左の道(写真左)から登っていくことにします。遊歩道は入り口からずっとロープで仕切られており迷うようなことは一切ありません。ここから山頂までの距離は約700mで時間的には約20分ほどの道のりです。一帯は綺麗な高原地帯になっており、50mも進んで振り向くと(写真右)駐車場から「つつじ苑」の奥に広がる平坦な高原を望みます。
登山口から100mほど進んだ道は階段(写真左)へと変わります。遊歩道といっても登山道なので勾配はそこそこありますが、キツイというほどの坂ではありません。遊歩道の周囲は綺麗に整備されており、一帯には手入れのされたカラマツ林が広がっています。さて200mほど進むと道がY字に分岐(写真中央)しています。山頂へは右へと進んでいきますが、左に進むと八角形の四阿(写真右)が建つ展望所へと至ります。ここには看板が出ているので間違うことはありません。
分岐点から四阿までの距離は50mといったところでしょうか。一見すると四阿で行き止まりのようにも見えますが道は更に続いており、四阿の横を抜けて10mも進むと正面に甲府盆地の大パノラマが広がります。ここからの景色は非常に爽快です。僅かな時間ですので労を惜しまず行ってみることをお勧めします。なお同地点には三角点が立っており標高は1671.5mと表示されています。
さて分岐路へと戻って元の遊歩道(写真左)から山頂へと進みます。遊歩道の脇にはカラマツ林(写真中央)が広がっており気持ちの良い道が続きます。元の道へ戻って約100mも登ると再び道が分岐(写真右)しています。この分岐する右の道が駐車場から登って来るもう1本の道となっており、右へと進むと「つつじ苑」へと下りて行くことができます。ここは山頂へと進むので当然左の道へと進みます。なお同分岐点から山頂までの距離は残り400mで時間にすると十数分です。
途中の道筋では各所で甲府盆地の景色(写真左)を望みながら進みます。遊歩道は依然として階段道となっていますが勾配はそれほど大きくありません。ゆっくりと進めば息も弾むことないでしょう。分岐点を約50mも登っていくと勾配も殆どなくなり平坦な場所(写真右)へと至ります。一瞬、頂上へ着いたのか?とも思えるほど開けた場所ですが山頂までは残り約250mほどです。頑張っていきましょう。
一帯はレンゲツツジの群生地としても知られており、6月上旬から6月下旬にかけては山一面が朱色に染まるそうです。当日は10月下旬でもちろん咲いてはいませんでしたが、振り返ると平坦な原野を通して綺麗な富士山(写真左)を見ることが出来ました。さて、残り約200mほどになると板敷きの通路(写真右)へと変わり、いよいよ前方に甘利山の山頂が見え始めます。さて、ここから山頂までは目と鼻の距離となっていますがページの容量も大きくなったのでページ2へと移ります。

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