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286 帯那山(1422.3m) 林道水ヶ森線から山頂まで約20分で登れる山梨百名山。 トップへ戻る 周辺まっぷ あちこちへ戻る 
帯那山(1422m)は甲府駅から北へ直線で約8キロほどの場所に位置する山梨百名山のひとつです。山頂直下を林道水ヶ森線が縫っているので登頂にかかる時間は15分から20分。山頂まで行かずとも、最も展望の広がる場所までなら数分で登れます。気軽に行ける山なので水ヶ森線へ行く際にでも寄ってみては如何でしょうか。
帯那山へ行くにはまず県道31号で太良峠(写真左と写真右)を目指します。太良峠は甲府市と山梨市の境界で標高的には1115m前後。以前は太良峠などとも呼んでいましたが、いつしか案内板や標識も太良峠へと統一されました。甲府市側から上った場合は甲府駅から車で約30分。山梨市側からなら国道140号の八幡神社から約20分で太良峠へと至ります。どちらから上っても全線舗装路となっていますが、甲府市側は部分的に1車線幅の狭い道や急勾配の道が現れます。
太良峠はT字路となっていますが、真っ直ぐ進む道はNTTの管理道路です。ここには恒久的に閉まっているゲートがあり、甲府市側から上った場合は必然的に左へと曲がります。左へ曲がると約10mほど先で水ヶ森線が左へと分岐(写真上左と写真上右)しているので水ヶ森線へと入ります。太良峠でも甲府盆地の景色が広がっていますが、同地点から法面上へ登っていくと展望所があり更に開けた眺望(写真下)を得られます。徒歩10秒ほどなので時間のある方は登ってみるのもいいかもしれません。
水ヶ森線へ入ると暫くは西へと進み、約300m地点(写真左)まで進むと林道の看板とゲートが現れます。更に約1.5キロ地点(写真右)まで進むと帯那山林道の杭が立っており、左へと帯那山林道が分岐しています。約300m地点のゲートが冬季に閉鎖されるかどうかは知りませんが、もし閉鎖されている場合は帯那山林道から上ってくることが可能です(帯那山林道にゲートはありません)。
帯那山林道
帯那山林道は水ヶ森線と甲府市上帯那山町にある脚氣石神社を結ぶ約4.2キロの全線舗装林道です。水ヶ森線から下った場合は脚氣石神社を経たあと県道104号へと抜けていくことが出来ますが、県道104号側から上ってこようとすると入り口までの道筋がやや難解です。一番分かりやすいのは千代田湖の和田峠に建つ「八千代商店」の東側を北へと入っていく道ですが、これも途中には何本もの分岐道があるので分かりにくいかもしれません。
 
水ヶ森線の起点から約3.2キロ地点(写真左)まで進むと帯那山登山道と書かれた看板(写真右)が道の左側に立っており、帯那山登山道が左へ折り返すような形で上っています。ここからも帯那山へと登っていくことができるようですが、自身はここから登ったことがないので詳しくは知りません。今回はもっと先から登っているので更に水ヶ森線を進みます。
水ヶ森線の起点から約3.9キロ地点(写真左)まで進むと帯那山高原牧場への入り口が左へと分岐しています。帯那山高原牧場は既に閉鎖されており途中の道も荒れ気味。最後はゲートで閉ざされているので入らない方がいいでしょう。なお帯那山高原牧場への分岐点にもゲート(写真右)が設置されています。冬季に行ったことがないので知りませんが、冬季はゲートが閉まっている可能性もあるので注意してください(水ヶ森線の冬季閉鎖は通常だと12月10日から4月25日まで)。※ゲートマップはこちらからどうぞ。
帯那山高原牧場との分岐点を過ぎると右側には塩山市側(現在は甲州市)の景色が広がり始めます。このころには北へと進路を転じており、塩山市側の景色が見え始めると帯那山の登り口まで残り僅かです。
水ヶ森線から約5.1キロ地点(写真左)まで進むと帯那山への登山口が左手に現れます。同地点には「←徒歩1分、帯那山アヤメ群生地」と書かれた案内板があり、木でできた階段が左手の斜面へと上っています。なお駐車場はこのカーブを曲がりきった直ぐの場所(写真左をオンマウスで表示)に割と広いスペースが設けられています。
さてここからは帯那山へと登っていくことにします。入り口は階段道ですが、十数秒も登っていくと前方に開けた空き地が広がり階段道はここで終わります。実はこの空き地がアヤメの群生地(写真下)なのですが、当日は晩秋ということもあり単なる冬枯れした草地。夏は背丈1m以上のススキが一面に生い茂っており、「アヤメ群生地」と書かれた看板がなければその痕跡すら分からないと思います。さてここからの道は二またに分かれ、左は平坦な道ですが右はやや急登。右も左も同じ場所に出ていくのでどちらへ進んでも構いませんが、今回はより平坦な左の道へと進みます。
アヤメ群生地を約30秒も進んでいくと稜線上の道(写真左)へと至ります。谷側の樹木がやや鬱陶しくは感じるものの、同地点の南東側には綺麗な富士山が顔を覗かせています。
稜線上の道へ出たら右折して北へと進みます。道幅は3mから4mといったところでしょうか。ここからの道は上り坂となっていますが、息が切れるというほどの坂ではありません。綺麗に整備された道を1分も進むと前方に小屋が見え始めて左手が一気に開けます。
ここからの眺望は非常に爽快です。正面に連なる山々は御坂山系で、その上の右側には静岡県との県境を成す雨ヶ岳1771.7mや毛無山1945.5mが顔を覗かせています。また下方に視線を移すと甲府盆地の街並みが広がっており、足下には水ヶ森線から分岐する帯那山線も僅かながらですが見て取れます。
この展望所の奥行きは50mくらいあるでしょうか。最奥部(写真左)まで進むと休憩用の小屋(写真中央)が建っており、その一段上の場所にも休憩用の小屋(写真右)が建っています。
一段上がった場所に建つ小屋はコンクリート製の小屋(写真左)で中の広さは6畳くらいでしょうか。上段の小屋からも下段と同じような景色を展望できますが、前方の木々がやや邪魔をするので見晴らし的には下段の方がいいかもしれません。同地点には平成16年11月30日に国土交通省が認定した「関東の富士見100景」の看板(写真右)や「山梨百名山/帯那山1422m」と書かれた杭が立っています。
ただ「山梨百名山/帯那山1422m」と書かれた杭はあるものの、本当にここが帯那山の山頂なのかは不明です。国土地理院の地図では帯那山の位置をもう少し北に表記しており、山と渓谷社でも同地点の標高を1375mとしています。地図によっては国土地理院の帯那山を帯那山と書いてあるものもあり少々頭を悩ませます。
さてここからは更に北の帯那山(奥帯那山)へと進みます。水ヶ森線の登り口からずっと広く整備された道でしたが、小屋を過ぎ30秒も進むと次第に狭くなり始めます。場所によっては倒木が道を塞いでいる箇所もあり、お世辞にも整備されているとは言い難い状況です。
小屋から数分も進むと道が二又(写真上)に分かれます。文字は掠(かす)れていますが、注意していくと分岐点の右の木に「弓張峠」と書かれた標識(写真枠内)が出ています。この分岐点はどちらへ進んでも構いませんが、左の道は途中でやや不明瞭となる場所があるので右へ進んだ方がいいかもしれません。取り敢えず今回は右の道へと進みます。
右の道、左の道といっても尾根を挟んだだけの道なので大した違いはありません。法面を数mも登れば稜線上(写真左)となり、ほぼ平行して縫う互いの道を簡単に行き来できてしまいます。右の道を数分も進むと再び分岐路(写真下左)が現れます。プラ板が割れて読み取りづらいものの、「←帯那山/弓張峠50分→」という標識が出ているので左の道へと進みます。ちなみに弓張峠とは帯那山の約2.5キロほど北に位置する水ヶ森1553.1mの手前にある1355m前後の峠ですが、自身は行ったことがないので知りません。
ふたつ目の分岐点を過ぎた道は少々分かりづらくなってきます。道を見失うほどではありませんが、冬場は落ち葉が厚く堆積しているため踏み跡が分かりづらく、夏場は背丈ほどもある草が生い茂っているため掻き分けるようにして進みます。
ふたつめの分岐点から5分ほどでしょうか。草を掻き分けていくと、やがて帯那山(奥帯那山)へと至ります。周囲は全て樹林帯に囲まれているため景色らしい景色はありません。同地点には「帯那山」と書かれた看板と国土地理院の杭が立っています。以前は別々の場所で向かいあうように立っていたはずなのですが、いまの「帯那山」の看板は国土地理院の杭にもたれるようにして立っています。
この先の道は帯那山の看板から右へと曲がっていき、その数十mほど先で再び左へと曲がっていきます。ただ訪れる人が少ないためでしょうか。踏み跡は薄く、夏場は背丈ほどの草に覆われており掻き分けながらの歩きになると思います。この先は弓張峠を経て水ヶ森へと続いていくと思われますが、自身はここから先へ行ったことがないので知りません。
補足)
太良峠側の水ヶ森線には約300m地点と約3.9km地点にゲートが設置されています。
冬季に帯那山へ行く方はゲートのない帯那山線から水ヶ森線へと進み、約3.2km地点の登り口から登っていくとゲートを回避できます。ただし冬季の水ヶ森線は凍結している可能性があるので充分な注意が必要です。
写真は2002年2月に水ヶ森線の起点にて撮影。この年は何処も凍結の多い年でしたが、水ヶ森線でもかなりの凍結状態となっていました。
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