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410 林道石神峠線 南部町の天子湖北側から入り県境の石神峠を経て静岡県芝川町へと至る林道。
評価や閉塞感は季節によって異なります(A=良い/E=悪い/平均はC)。閉塞感は0から10で数字が大きいほど閉塞的。経緯度は大体の目安です。
延長:3388m(山梨側)/7977m(全線) 未舗装区間:3288m 舗装路面:− 眺望:D 爽快感:C− E 138.303 N 35.175
幅員:4.0m 冬季閉鎖:不明/ゲートなし 未舗装面:C+ 雄大:C− 閉塞感:0 2006年08月10日 晴/雲

林道石神峠線は南部町下佐野地区にある天子湖北側から入り、県境の石神峠を経て静岡県芝川町落合地区へと抜けていく町営林道です。林道石神峠線へ行くには、まず天子湖を目指します。天子湖までの道は、JR身延線の内船駅から町道佐野線で行く南廻りか、内船駅の東側から佐野峠を越えて上佐野地区経由で行く北廻りかの2つです。距離的にはどちらも長いのですが、時間的には佐野峠を越えていく北廻りよりバス道を走る南回りの方が早いと思います。残念ながら今回は内船駅からの距離を測ることが出来ませんでしたが、町道佐野線を走っていくと天子湖の北側に林道の看板と杭が立っているので入り口は直ぐに分かると思います。なお林道の看板には石神峠線と書かれており、林道の杭には下野石神峠線と出ていますが、2005年7月14日に竣工して正式に石神峠線となったようです。
バス道から行った場合、石神峠線は町道佐野線から折り返すようにして南へと下って(写真左)いきます。入り口はコンクリートで舗装されていますが、約30mも進むと未舗装路(写真右)へと変わります。左手には10mほどの高低差で佐野川が奥へと流れ下っており、その先には天子湖大橋が見え始めます。
天子湖大橋は長さ約50mほどの橋ですが、ここまではずっと下り坂が続きます。林道の看板から約200m地点(写真上左)で天子湖大橋となり、橋上からは林道の起点付近や佐野川(写真左下と写真右下)の優雅な流れを見下ろします。橋を渡りきるとほぼ直角に右へと曲がっていき(写真上右)、ここからは上り坂へと転じます。
林道の看板から約400m地点(写真左)まで進むころには樹林帯の道となり暫くは周囲の景色も閉ざされます。ここからは徐々に上り勾配を増していき、約700m地点(写真右)では後方から右手にかけての山々を望みます。
実は、石神峠線は行った当日(2006年8月10日)まで工事中。林道の看板から約800m地点(写真左)まで進んだところで工事者用のプレハブ小屋が建っていましたが、時間帯が既に18時近くだったこともあり通ることができました。プレハブ小屋の直ぐ先には左へと上っていく分岐路がありましたが、直ぐに重機が道を塞いでおり単なる車輌置き場と思われます。
林道の看板から約1.0キロ地点(写真上)まで進むと勾配も緩くなり山腹を廻り込んでいきます。標高的には420m前後といったところでしょうか。閉塞感はありませんが、谷側の樹木が鬱陶しいくらい茂っており景色的には相変わらず単調です。
l林道の看板から約1.4キロ地点(写真左)まで進むと、右手下方に天子湖(写真中央)を見おろします。木々に邪魔されるためここから見える天子湖は北側半分ほどでスッキリとは見えません。天子湖から立ち上がる山は佐野峠の南に位置する思親山1030.9mと思われます。ここから先も暫くは天子湖を何度か目にしますが、いずれも樹木に遮られ全体を見渡せる場所はありません。
林道の看板から約1.9キロ地点(写真上)まで進むと前方の南側が大きく開けます。このとき正面に見える山は静岡県との県境にまたがる白水山811.8mで、木々に隠れてしまいましたがその手前が石神峠と思われます。
ちらちらと見え隠れしていた天子湖も約2.0キロ地点を最後に見えなくなり、林道の看板から約2.1キロ地点(写真上左)まで進むと沢の最奥部を廻って進みます。この辺りの側壁はコンクリートで補強されており、暫くは巨大なコンクリートウォールの法面に沿って進みます。
ここまで概ね上ってきた道ですが、林道の看板から約2.4キロ地点(写真上)まで進むと一時的に緩い下り坂へと転じます。同地点には折り返すようにして上っていく道がありますが、10mも進むと厚い木々が道一面を覆っておりとても入ることは出来ません。長く人の入った形跡がなく、単なる側壁の上へと登っていく作業道かと思われます。
林道の看板から約2.5キロ地点(写真左)まで進むと右カーブの手前で左へと上っていく分岐道がありますが、この道は上部の貯木場を兼ねた空き地へと続く単なる作業道です。約2.6キロ地点(写真右)からは再び上りへと転じます。周囲は下枝が払われているものの全て厚い樹林帯。景色らしいものは全くなく淡々と進みます。
林道の看板から約2.8キロ地点(写真左)では一時的に下り坂となっていますが、約3.2キロ地点(写真右)からは再び緩い上り坂へと転じ、この辺りでは短い上りと下りを繰り返しながら進みます。ここまで来ると山梨県側の石神峠線も残り僅かです。
そして林道の看板から約3.5キロ地点(写真上、写真下左)まで進むと静岡県との県境である石神峠となって山梨県側の石神峠線は終わります。ここから先は鋭角的に左へと(北へと)折り返していきますが、折り返す地点には石神峠の歴史を記した林道の看板(写真下右)が立っています。この看板によると、石神峠への道は南部町上佐野地区と芝川町上稲子地区の交流や物流を図るため上佐野地区の佐野五兵衛、五郎兵衛親子によって室町時代に造られたと言われているそうです。その後、日蓮宗総本山身延山への道として多くの参拝者に使われ、やがて甲駿の境界に「石神」を建立されたことから石神峠と名付けられたそうです。戦国期には武田軍が何度もこの峠を越え今川軍に奇襲を仕掛けたとか。峠には石塔もあるそうなので興味のある方は立ち寄ってみては如何でしょうか。
静岡県側
さて補足として静岡県側の石神峠線も簡単に触れていきたいと思います。石神峠を越えた石神峠線は、ほぼ山梨県と静岡県の県境に沿って北へと進みます。石神峠も景色的には単調ですが、石神峠線も樹林帯に沿った道(写真左)なので景色的には単調です。時おり木々を通した右手に芝川町側の山々をチラチラと垣間見る程度(写真中央)なので景色的なものは期待しない方がいいでしょう。石神峠から約1.3キロ地点まで進むと一気の下り坂となり、約2.0キロ地点(写真右)まで進むと舗装路へと変わります。
石神峠から約3.0キロ地点(写真左)まで進むと林道西沢線との分岐点となり、ここからは鋭角的に右へと折り返して南へと進みます。同地点には丸野滝(写真右)という小さな滝が落ちており、直ぐそばには案内板の標識や西沢線の林道看板も立っているので道を間違えるようなことはないでしょう。
西沢線との分岐地点からは稲子川の上流となる名称不明の川(写真左)に沿って南へと下ります。そして石神峠から約4.7キロ地点(写真右)まで進むと石神峠線の林道看板が道の左側に現れます。
最終的には林道の看板から約100mほど進んだ場所(写真上と写真下)で県道398号の起点(終点)へと出て終わります。同地点には西沢線の看板、稲子川の起点看板、上稲子遊歩道の看板、天子荘の看板など様々な看板が立つ他、上稲子落合バス停や水洗トイレなども建っています。なお同地点には入山線の看板も立っており、左へ進むと天子岳登山口や入山線となるようですが、こちらは自身のテリトリーから外れているので詳しくは知りません。

総評
道幅は概ね1.5車線あり大きな段差等はありません。一般的な2駆のセダン型でも問題となるような場所はないと思いますが、ただ景色的には一部で天子湖を望むものの、最初から最後まで樹林帯に沿った道となるため単調です。
石神峠線については以前にhiroさんから新聞の記事をいただきましたので興味のある方はこちらからどうぞ。
−以下、新聞記事の要約−
山梨県側の石神峠線は総事業費8億7000万円をかけ15年越しで完成させ、一方の静岡県側は1994年に大田和佐野線として着手。途中で路線計画の変更があったものの、西沢線の1695mを利用し6億9900万円で完成させた。
2005年7月14日に開通式が行われ、その際には南部町長と芝川町長が石神峠でテープカット。両町長ともに文化交流の道に、と堅く握手を交わせた。
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