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022 塔岩林道 県道7号から塔岩町へと至る山深い林道。
評価や閉塞感は季節によって異なってきます(A=良い/E=悪い)。閉塞感は0から10で数字が大きいほど閉塞的。経緯度は大体の目安です。 |
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塔岩林道へ入るには県道104号を北へと進み、千代田湖方面から昇仙峡方面へと向かう。千代田小(写真左)を過ぎると道はY字となって二股に分岐する。どちらも県道7号だが左の道へと進んでいく(右の道はグリーンラインで昇仙峡へと至る)。一見すると、地図上では右の道からも入れそうだが実際には入れないので注意しよう(理由は後述)。 | ||||||||||||||
塔岩林道の入り口に看板や林道の杭はない。入り方が分かりにくいが、先ほどの分岐路を約1.5キロほど下った左側に「平瀬入口」というバス停があり(写真左)、林道はその反対側に延びている(写真中央)。バス停が分かれば直ぐに分かるはずだ。入り口からの道幅は約1.5車線だが、中に入ると枝葉が延びており狭く感じる。 | ||||||||||||||
さて、先に書いたグリーンラインから入れない理由だが、塔岩林道はグリーンラインと立体交差になっているからである(写真中央)。塔岩林道はグリーンラインの起点から1400m地点に架かる「塔岩橋」の下を潜っており、上から覗くと枝葉の隙間から僅かに見ることができる(写真右)。 | ||||||||||||||
約1.5車線の道には樹木が張り出しており、場所によっては頭上まで覆っている。眺望できるような景色はなく、ただひたすら山の奥へと進んでいく。ダートは約2.1キロ地点から始まる。路面は土だが軟弱で所々ビビ割れ状態になっている。 | ||||||||||||||
奥に進むと周囲の景色は全て山で覆われる。周囲の山腹が近いので圧迫感があり、山の奧深さを実感させられる。土の路面は途中から白砂へと変わる。白砂は軟弱で、ややタイヤが埋まる感覚がある。 | ||||||||||||||
山の傾斜がきつくなると同時に流木の数も多くなる。道幅は狭いところで1車線強となり、4輪同士の擦れ違いでは難儀するだろう。ガードレールの無いところが多く、路面が荒れているので注意されたい。 | ||||||||||||||
白砂の路面はラスト1キロくらいで土の路面へと変わる。走りやすくなるが、下草の伸びた路面には大きな石が転がっている。人の手が入らないとみえ、道横の枝葉は伸び放題になっている。陽射しが陰ると辺りは薄暗さを感じる。途中には非常に細い分岐路があったが入り口は岩で堰き止められていた(写真中央)。終点間近の道幅はほぼ1車線となり周囲は深い樹木で覆われる。 | ||||||||||||||
最後はちょっとした空き地に出て終わる。空き地には一軒の廃屋が建ち、ちょっと離れた場所に二台の車が捨てられている。人の気配はなく、生活感を感じさせるようなものはない。塔岩町というからには人が居ると思ったのだが、人ひとり居ない孤独な町だった。 | ||||||||||||||
総評 |
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この塔岩町の少し北側には竹日向町という集落がある。10数件の家屋が立っており、高成林道から分岐する竹日向林道という道が行き止まっている。走る前は塔岩町も竹日向町と同じような町と思っていた。が、林道を上っていくにつれて「これは多分、無人だな」と思うようになっていった。地図上では同じような山の町なのだが、実際に走ってみると山の深さが全く違っており、道も比べものにならないほど荒れていたからだ。塔岩町に通じている道は他には無いので無人と思って間違いないだろう。それなのになぜ町として成立しているのか不思議に感じた。ただ竹日向町に何処へ延びているのか不明な道が1本ある(ゲートで閉じられている)。方角としては塔岩町側に向かっており、或いは、遙か昔は竹日向町に繋げようとしたのかもしれない。しかし長い年月の後に無人となりその道も計画と共に閉ざされた・・・・・などと終点の空き地で勝手に考えてしまった次第だ。
その後この塔岩町についてちょっと調べてみた。すると1973年まで3世帯7人が住んでいたが1974年にはゼロとなり、その後の30年間はずっと無人の町が続いている、とのことだ。無人にも関わらず「塔岩町」という町名が存在しているのは住民の戸籍があるためで、現在でも9世帯が住んでいることになっている。同様なケースとしては荒川ダムで沈んだ川窪町でも起こっており、実質ゼロの町に戸籍上では3世帯7人が住んでいることなっている、とのことだ。 |
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