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064 御坂旧道 富士山には月見草がよく似合う、で有名な天下茶屋のある峠。
評価や閉塞感は季節によって異なってきます(A=良い/E=悪い)。閉塞感は0から10で数字が大きいほど閉塞的。経緯度は大体の目安です。
延長:約13Km ダート:0m 舗装路面:B+ 眺望:B 爽快感:B E 138.462 N 35.341
幅員:5.0m 12/10-04/25 不可 未舗装面:− 雄大:B 閉塞感:0 2002年07月24日 晴

御坂旧道(県道708号)に入るには国道137号の藤野木にある分岐路を左へと入っていく。旧道とはいっても分離帯のある2車線で良く整備されている。周囲は開けているが暫くは近隣の山々を仰ぐだけなので景色的にはやや単調だ。
約4キロほど上ると苅置沢林道が左へと延びている。例年12月10日から4月25日まで冬季閉鎖だが、それ以外にも閉じられていることが多くなかなか入れない林道だ。約6.5キロ地点で御坂トンネルになる。トンネル内は薄暗く少し路面も荒れている。
御坂トンネルを出ると突如富士山が目の前に現れる。この日は少し霞が掛かっていたが、視界が良ければ富士山の下には河口湖や河口湖大橋がクッキリと見て取れる。トンネル出口には太宰治が宿泊した天下茶屋(峠の茶屋)が建ち、平日でも結構な賑わいとなっている。なお同地点には御坂峠という杭も立っているが、実際の御坂峠は更に西側にあり藤野木橋の直ぐ手前から道が延びている。※ただし途中から「治山林道なので進入禁止」の看板あり。
天下茶屋から先は全て下り坂となる。分離帯は無いが2車線の広い舗装路が続いている。約1.3キロほど下ると三ツ峠登山道へと続く道があり(写真中央)、清八林道西川新倉林道へ行くには同地点を左へと曲がっていく。
最後は天下茶屋を約6.3キロほど下った国道137号との合流地点に出て終わる(御坂新トンネルの先、約30mの地点)。天下茶屋を過ぎてからの富士山は期待するほどには見えないので、富士山を見るなら河口湖方面に出た方がよいだろう。

総評
天下茶屋は古くは富士見茶屋、天下一茶屋と呼ばれていたそうである。天下茶屋を有名にしたのはなんといっても太宰治の一節、「三七七六の富士の山と、立派に相対峙し、みじんもゆるがず、なんと云うのか、金剛力草とでも言いたいくらい、けなげにすっくと立っていたあの月見草は、よかった。富士山には、月見草がよく似合う」によるだろう。太宰治が天下茶屋に滞在した期間は昭和13年9月13日から11月15日までということだ。確かに天下茶屋からの富士は美しい。だが、この一節がなければ果たしてこれほど有名になったかどうか。走りながらフとそんなことを考えた。
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