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073 林道滝沢線 国道139号から吉田口登山道へと入っていき富士山の中腹へと上っていく林道。
評価や閉塞感は季節によって異なってきます(A=良い/E=悪い)。閉塞感は0から10で数字が大きいほど閉塞的。経緯度は大体の目安です。
延長:約16295m ダート:0m 舗装路面:B 眺望:B− 爽快感:B+ E 138.461 N_35.263
幅員:4.5 - 5.0m 12/09−5月適時不可 未舗装面:− 雄大:A+ 閉塞感:0 2003年09月30日 晴

林道滝沢線へ行くには鳴沢村方向から国道139号を東進していき、富士吉田市の「富士浅間神社」まで走っていく。富士浅間神社の直ぐ東に県道701号へと曲がる交差点があるので右折する(写真左=ちなみに「なるさわ道の駅」から同交差点までは、約11.0キロ)。同交差点は地図上では「神社東」という交差点になっているが、通常、信号機の横に付いている交差点名を示す標識はないので注意しよう。ただ代わりに「富士北嶺公園、富士パインズパーク、富士吉田口登山道→」という大きな立て看板(写真左の丸印)があるのでそれを目印にするといいだろう。国道139号を右折すると県道701号となり真正面に大きな富士山が見えるはずだ(写真中央)。県道701号は完全2車線の道で、滝沢林道の入り口までは一本道(横道はあっても間違うことはない)。高原的要素をたっぷり含んだ素晴らしい道が最後まで続いていく(写真右)。
国道139号を県道701号へと曲がって約1.1キロ地点で富士パインズパークを左に見ながら通過。約3.4キロ地点で富士北嶺公園の入り口へと通じる道を右に見ながら通過。そして約4.5キロ地点まで進むと「中の茶屋」へと突き当たる(写真左)。中の茶屋の周囲には石垣や富士参拝の記念碑が建っており、以前の登山客は同茶店でひと休みして西側の北口胎内に参拝したという。ただ、今では船津口や富士山有料道路に観光客を奪われて昔ほどの賑わいはないとのことだ。なお中の茶屋の奥からは富士林道へと続く道があり、約900mほど進んで右折すると富士林道へ入っていくことが出来る(ただしこちらからの入り方は少し分かりにくいかも知れない)。中の茶屋の標高は約1100m。中の茶屋の手前を左折すると滝沢林道となり、曲がると直ぐに樹林帯の中に真っ直ぐな道が美しく延びている(写真右)。※上の3枚は同じ地点から別角度にて撮ったもの。
道幅は全線で1.5車線強以上はあり、4輪同士での擦れ違いにも何の支障もないだろう。道の周囲は富士の原生林が厚く覆っているが薄暗さは全くないといっていい。ただ樹林帯を通して望めるような景色もなく、時おり巨大な富士山が顔を覗かせる以外にはこれといった特徴もない。また林道の横にはあちこちに枝道(写真中央の丸印)が延びているが、その数は膨大で全て回るにはどれほどの日数がかかるか分からないほどだ(富士山を取り巻く東海自然歩道の長さは1350キロもあるという)。
林道の起点から、約2.0キロほど進むと儘堀橋(ままぼりはし)を通過していく(写真左)。同地点辺りの樹林帯は幾分背が低くなっているのだが眺望できるような景色は望めない。儘堀橋を過ぎると頭上まで木々の覆い尽くす道となるが約300mも進むと(写真右)右側の樹林帯が切れ、ここでも富士山が顔を覗かせる。
林道の起点から約3.1キロ地点まで進むと陸上自衛隊の演習場情報板(写真左)が林道脇に立っている。実は林道の周囲は北富士演習場になっており、無断で敷地内に入ることは禁じられている。林道には無数に枝道があるがその何割かは敷地内に通じており、入り口にはゲートや「立入禁止」のデカデカとした看板が数多く立てられている。約3.8キロ地点(写真右)まで進むと正面に富士山を仰ぎ見る。最初の頃に比べると明らかに巨大さを増し富士の裾野を登っていることを実感するはずだ。
林道の起点から約3.9キロ地点まで進むと右手に林道侭下線(写真左)のダート路が延びている。林道侭下線は全線未舗装の林道で延長は2802m(実測約3.1キロ)。ここから入った侭下林道は吉田口登山道の馬返し直下まで延びている。当日は工事中の為という理由でゲートは閉じられていたが、ゲートに付けられている通行止の丸看板には「早く開けて」という誰かが書いた文字がマジックで書かれており笑ってしまった。更に約4.3キロ地点まで進むと木々の伐採された山腹が進行方向で右側に広がる。富士山は8合目から上が見える程度だが、伐採された広々とした空間は気持ちいい。
林道の起点から約4.9キロ地点(写真左)まで進むと再び木々の伐採された場所があり、そこからは稜線の伸びる富士山を見ることが出来る。約5.7キロ地点(写真右)には空き地があり井戸?がある。ただし防火用なので飲み水には適さないようだ。同地点には入山には入山証が必要で溶岩や樹木を勝手に持ち帰ることは禁止、といった立て札が立っている。
l林道の起点から約6.1キロ地点まで進んだらちょっと後方を振り返ってみよう。木々を通して富士吉田市の町並み(写真左)が見えるはずで、遠く河口湖や河口湖大橋(写真右)も見てとれる。普通ならかなり高い場所まで上ってきているので下界を見下ろせるはずなのだが木々が邪魔をして眺望できるポイントは、そう多くはない。ここは数少ない眺望ポイントといっていいだろう。
また同地点の10mほど先の山側には作業道のダート路が延びているが、約50mほど先でしっかりとしたゲート(写真左)によって閉じられている。更にそこから約200mほど進んだ約6.3キロ地点(写真右)でも雄大な富士山を仰ぎ見る。同地点の木々は広く伐採されており、開けた視界の中に登山道のようなダート路が上っている。最後までは行かなかったが恐らく木々を伐採するための道ではないかと思われる。
更に約200mほど進んだ左コーナーの先には富士山を正面に見据え(写真左)右側には富士の原生林が広大に広がっている。原生林の上には御岳山々の頂や、僅かだが富士吉田市や河口湖町方面の町並みを見てとれる(写真右)。
林道の起点から約7.3キロ地点まで進むと侭堀に架かる侭下橋(写真左)を通過する。侭堀といっても単なる沢で下を覗いても水が流れているわけではない。また侭下橋から右手を見ると木々を通して富士吉田市?の町並み(写真中央)が僅かに顔を覗かせている。侭下橋から先は周囲を樹林帯に囲まれた道となり暫くは景色のない道が続いていく(写真右)。
林道の起点から約8.7キロ地点まで進むと新屋山神社奧宮への入り口(写真左)が左手に下っており、約8.8キロ地点では滝沢に架かる滝沢橋(写真中央)を渡っていく。そして滝沢橋を約200mほど進んだ約9.0キロ地点では林道小富士線(写真右)のダート路が左手へと分岐している。林道小富士線は3954mの林道だが、入り口はゲートによって閉ざされている。
更に林道の杭から約9.7キロ地点まで進むと林道細尾野線(写真中央)のダート路が右手に延びている。林道細尾野線は1319mの林道で、最終的には「中の茶屋(このページの2段目)」から延びる富士吉田口登山道へ続く道らしいが、こちらもゲートで閉ざされていて入れない。林道細尾野線から約300mほど進んだ約10.0キロ地点では小滝橋(写真右)を渡っていく。
林道の起点から約11.1キロ地点(写真左)まで進むと山中湖(写真中央)を見ることができる。木々に邪魔されてスッキリと見ることは出来ないのだが、湖面には観光船や風を受けて走るヨットが幾隻も浮かんでいた。約11.3キロ地点では左側に空き地があり何やら箱(写真右)が置いてある。なんだろうと近寄ると国土地理院の設置した「富士山の火山を監視する観測施設です。手を触れないでください」と書いてあった。
観測装置の場所を約100mほど上っていった約11.4キロ地点まで進むと右カーブ(写真左)の先に空き地がある。ここまで来ると富士山も間近に迫っており超弩級の富士山(写真右)を仰ぎ見る。写真は完全な逆光になってしまったが、山頂へと続く道や風に飛ばされた土煙までもが肉眼で見てとれる。
最終的には林道の起点から約12.0キロ地点でゲートが閉められていて終わっている。林務事務所の公表値では滝沢林道の延長は16295mでゲートは11.1キロ地点に設置されていることになっているので残りは約5キロといったところだろうか。この先を進めば富士山5合目まで続き、更にその先では富士スバルラインへと抜けられるらしい(ただ、ここから先は通年通行止めと思われる)。

総評
全線で1.5車線以上の広い道が続いている。坂の勾配もさして大きくないから軽自動車でも悠々と上っていけるだろう。林道と思っていくと道が良すぎて少々ガッカリするかもしれないが、手軽に富士山へ、というドライブには快適な道だ。晴れて富士山が見えるなら行っても損をすることはないだろう。
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