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488京戸山林道(大和町側) 県道212号の笹子峠近くから京戸山方向へ延びる林道。
評価や閉塞感は季節によって異なります(A=良い/E=悪い/
平均はC)。閉塞感は0から10で数字が大きいほど閉塞的。経緯度は大体の目安です。
現延長:約2.9km 未舗装区間:約1.5km以上(積雪のため正確な計測不可) 舗装路面:C 眺望:B− 爽快感:B− N 35.36.55 E 138.46.35
幅員:約4.0m 県道212号が12月中旬から4月中旬まで冬季閉鎖(ゲートあり) 未舗装面:C 雄大:B− 閉塞感:0 2010年1月2日 晴/雲

京戸山林道(大和町側)は県道212号の日影笹子線から分岐して京戸山1439m方向へと延びる林道です。甲府市方面から京戸山林道へ行くには、まずは国道20号を東進して甲州市大和町の日影地区(写真上)へと進みます。大和町の日影地区まで行くと大和橋西詰交差点があり、同交差点から県道212号が分岐(写真下左)しているので右折して笹子峠方向へ向かいます。同交差点の左側はガソリンスタンドで、信号機の横には交差点名(写真下中央)が出ているので分かると思います。※林道名を京戸山林道としていますが、単なる作業道かもしれませんし、全く違った名前かもしれません。実は終点の直ぐ近くまで一宮町側の京戸山林道が迫ってきており、繋がれば面白いなぁ、という期待値を込めての名前です(適当でスミマセン)。  現在地マップ     元の写真に戻す  
県道212号は山が近いので景色的にはやや乏しいのですが、約6.2キロほど進むと谷側が大きく開けて眺望(写真上)が一気に広がります。このとき対面の山腹に見えるのがこれから行く京戸山林道で、更にその右側には一宮町側からの京戸山林道(写真下左)が迫ります。両者間の距離は直線で約900mほどであり、繋がると笹子峠側から一気に一宮町側へ抜けられる林道となるのでちょっと期待してしまいます。さて国道20号から約7.0キロ、笹子トンネルまでは900mといったところでしょうか。右下へと分岐していく京戸山林道の起点(写真下右)へと至ります。
真っ直ぐに進んだ笹子トンネルと矢立ての杉↓
京戸山林道の分岐点を真っすぐに進むと約900mほどで笹子峠(標高1096m)の下を通る笹子隧道(全長240m)へと行き着きす。現在この県道212号を使う人はそう多くはないと思いますが、新笹子トンネルが完成する昭和33年までは国道20号という幹線道路であり、更に時代を遡れば甲州街道として山梨の産業を支えてきた動脈路だった道です。笹子峠はそんな甲州街道の中でも最大の難所と言われ、それを解消すべく昭和11年に笹子隧道を着工、28万6700円という工費を投じ昭和13年3月に完成したそうです。笹子町側の洋風建築的な校形装飾は特徴的で、平成11年には県の有形文化財に指定されたそうです。
笹子隧道を出て笹子町側へ約1.7キロほど下っていくと「矢立ての杉」が立っています(県道212号から徒歩1分)。武者が出陣に際し矢を射ち武運を祈ったことから矢立ての杉と呼ばれるようになり、源平期には源頼朝も矢を射たと言われているそうです。樹齢1000年の古樹は樹高26.5mで根回り14.8m。県の指定天然記念物になっており、その周囲には笹子峠遊歩道なども整備されています。  矢立ての杉の看板と遊歩道まっぷ  
※上の写真は全て2003年4月に撮影したものであり現在とは違っているかもしれません。
さてそれでは京戸山林道ヘ進みます。入り口付近の道幅は約1.5車線といったところで、この手の道としては一般的な広さです。入り口からは下り坂になっていますが、約50mも進むと右カーブ(写真左)となり、カーブを曲がり切った場所からは上り坂(写真右)へと転じます。ちなみにカーブの前後には「甲州街道峠道」と書かれた案内板が出ており、カーブの手前で左へ登っていくと中尾根ノ頭1278m方向、曲がりきった場所で右へ下っていくと駒飼宿(日影地区)へと下ります。
入り口から約300m地点(写真上左と写真上右)まで進むと左カーブとなり、ここからは南東方向へと進みます。この辺りでは一時的に谷側が開けていますが、約500m地点(写真下左)からは沢に沿った樹林帯の道となり、約800m地点(写真下右)では巨大な谷止めダムの横へと至ります。正面はカヤノキビラノ頭1411mで、道はその手前で右へと曲がります。
谷止めダムを過ぎた約900m地点(写真上左)では右へと鋭角的に折れ曲がります。左手の上部は中尾根ノ頭1278mで、沢から流れてきた水が小さな滝(写真下右)を作っています。県道212号から約1.0キロ地点(写真下左)まで進むと谷側に盛り土が成されており、その上部に登ると国道20号を挟んだ勝沼町側の、徳並沢ノ頭1116.7m、宮宕山1360m、といった山々を望み、その横には嵯峨塩深沢林道が越えていく深沢峠1247m(写真下右)なども遥か先に見通します。
県道212号から約1.2キロ地点(写真上左)まで進むと分岐路が現れますが、当日は入らなかったので詳細は不明です。約1.4キロ地点まで進むと一時的な短い下り坂(写真上右)となっていますが、約50mも下ると右カーブとなり再び上り坂へと転じます。約1.5キロ地点(写真下左)まで進むと左カーブとなっており、やや木々が鬱陶しいものの、その先端では右手となる北西側に旧塩山市街や秩父連山(写真下右)といった景色が広がります。
県道212号から約1.5キロ地点の左カーブを曲がると直ぐに下りの舗装路(写真上)となり、その先には左手のカヤノキビラノ頭1411mを巻いていく道が長く続きます。約1.9キロ地点(写真下左)からは一気の下り坂となり、その前方には黒岳1987.5mや大菩薩嶺2057m(写真下右)といった山並みが連なります。
県道212号から約1.95キロ地点(写真上左と写真上右)まで進むと左へと折り返していく分岐路が現れます。道なりだと直進ですが、真っすぐに進むと土捨て場?のような場所で行き止まってしまうので同分岐点は左の道へと曲がります。
直進した側の道↓
直進した側の道は本線同様しっかりしており、一見するとそのまま何処かへ下って抜けられそうにも思えるのですが、分岐点から100mも下ると土捨て場のような空き地(写真上)となって道が途切れます。空き地の広さは7mx10mほどでしょうか。左右の落下した空き地ではありますが、広さはそれなりにあるので一般的な四輪なら転回可能です。空き地で振り向くとカヤノキビラノ頭1411mの北側稜線を越えていく京戸山林道が延びており、逆側には勝沼町の高尾山1120mや宮后山1360m、更には笹子雁ヶ腹摺山1357.7mなどの山々が連なります。  写真上のパノラマ拡大     写真下のパノラマ拡大  
END
分岐点を過ぎてからの道(写真上左)は勾配が大きく、途中からはグングンと標高を上げていきます。右手の谷側(写真上右)は概ね開いており、暫くは勝沼町側に広がる山々の景色を見ながら進みます。県道212号から約2.2キロ地点(写真下)まで進むと前方にこれから進む道が長く続いており、その稜線に消えた地点が現在の工事箇所となっている終点です。
カヤノキビラノ頭の北側稜線(写真上左)を越えた道は約2.6キロ地点(写真上右)で小さな名無し橋を渡ります。もうここまで来ると終点は目前となっており、県道212号から約2.8キロ地点(写真下)で工事現場へと至ります。
同地点は二又路になっており、本線は左へと曲がっていきますが、右直進した側の道は約50mほど先で途切れ終わりです。一帯には資材や重機が置かれており、最奥部にはトイレや作業小屋などが建てられています(※写真上はパノラマ化したので湾曲してしまいましたが、実際にはバイクの場所からプレハブ小屋までは一直線です)。
プレハブ小屋の場所からも南側に視線を送ると終点を見ることができますが、二又の分岐点から最終地点まではそう長くはありません。分岐路を左へ曲がっていくと約50mほどの場所にでワイヤーの巻き上げ小屋が建っており、道はその直ぐ先で途切れて終わりです。終点間際の道幅は約3mで空き地等はありません。4輪だと転回できなくなるので入らない方が無難です。  逆側からの表示     元の写真に戻す  
終点からは北側に眺望が開けており、正面に高尾山1120mの直下を廻っていく菱山深沢線や、嵯峨塩深沢線から分岐して宮后山1360mの直下を縫っていく源次郎線などを望みます。また遥か遠くには金峰山2595m、国師ヶ岳2592mといった秩父を代表する山々や、笠取山1953m、大菩薩嶺1897mといったお馴染みの山々も望めます。  写真上のパノラマ拡大     写真下のパノラマ拡大  

総評
この林道へ来たのは2008年11月以来でしたが、当時はプレハブ小屋や運搬用クレーン、更には左への分岐道など全くない状態で、ただ単に山腹の途中で道が途切れているといった感じでした。実はこの西側には直線距離で約900m強、路線長だと約1.5キロくらいのところまで京戸岩崎山林道から分岐した京戸山林道が延びてきており、もし繋がると京戸岩崎山林道と合わせ長大な抜け林道が出来上がります。この2年で左への分岐分しか延びていないので余り期待は出来ないのかもしれませんが、繋がれば大和町側から一宮町側への抜け林道が出来上がることになり、ちょっと期待してしまいます。なお最初に書いたように林道名は全く違うかしれませんし、林道ではなく単なる作業道かもしれません。また県道212号は12月中旬から4月中旬まで冬季閉鎖でゲートが閉まります。入り口には通行止めの看板も出ているので、行く際には交通情報などに注意した方が良いと思います。
  写真左上パノラマ拡大     写真左下パノラマ拡大     写真右の立体地図拡大  
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