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067 剣抜大洞林道 南部町成島地区から入り富沢町福士地区へと至る。
評価や閉塞感は季節によって異なってきます(A=良い/E=悪い)。閉塞感は0から10で数字が大きいほど閉塞的。経緯度は大体の目安です。
延長:19120m ダート:約13.5Km 舗装路面:C 眺望:B 爽快感:B+ E 138.252 N 35.164
幅員:4.0m 通行期間不明 未舗装面:C+ 雄大:B+ 閉塞感:1 2002年09月11日 雨/雲

最新版の2007年度版はこちらでどうぞ。
剣抜大洞林道へ行くには国道52号から入っていく。甲府市側から行く場合は国道52号を南進して行き「柳島」という交差点を右折する(写真中央)。「柳島」交差点は国道52号沿いにある「相又峡パークレストラン(写真左)」から約6.4キロほど走った地点にあり、信号機の横に「柳島」という看板(写真右)があるので注意していれば分かるはずだ。
「柳島」交差点から約1キロほど走ると、「山下荘」「十枚荘」という2枚の看板の立つ分岐路に突き当たる(写真左)。「十枚」という看板は林道中に何度か出てくる看板なので覚えておこう。この分岐路を左折していくと、約1.7キロ先(柳島交差点からだと約3.3キロ)で道がY字に分岐する(写真中央)。左は大垈林道となるので右の剣抜大洞林道へと進んでいく。剣抜大洞林道の起点杭は右へと進んだ数メートル先に立っている(写真右)。また大垈林道の杭も左へと入った直後の左側に立っている。
入り口からは約1.5車線強のアスファルト路が続いている。しかし約800mほど進むとダート路となり、道幅も約1.5車線と若干狭くなる。ただ路面は土と砂利で非常にフラットだ。2輪はもちろんだが4輪でも軽快に走っていけるだろう。
約1.5キロ地点では水の無い「保川」を挟み、これから進む道を対面に望みながら走っていく。ダートは約1.2キロほど続き、林道の杭からだと約2.0キロ地点で再び舗装路へと変わる。道幅は1.5車線弱と狭くなり4輪同士だと擦れ違いに多少苦労するかもしれない。
その後はダート路と舗装路が目まぐるしく入れ替わる。ちなみにダート路と舗装路の距離を書いておくと、約2.0キロ地点から舗装路、約2.6キロ地点でダート路、約3.8キロ地点で舗装路、約4.2キロ地点でダート路、といった具合である。ただいずれも走行に支障のあるような場所はない。なお何度か下へと延びる分岐路が現れるが(写真左のような)、下へと向かわず常に上へと上っていこう。
周囲の山が高く樹林帯の中を進むので眺望は殆ど望めない。途中からのダートはやや浮き石が目立つようになり、道幅も約1車線強と狭くなってくる。4輪では擦れ違いがちょっと辛そうだ。
林道の入り口から約6.6キロ地点には十枚山への登山口が右手に延びている。横には看板があり、「十枚山への登山口はここしかない」と書かれている。十枚山(1726m)は静岡との県境にある山で、山頂からは富士山や南アルプスなど360度を一望できるという。ただ、「登り十枚、下り十枚(=枚は滝)」とも言われるほど険しい山らしい。
約7.3キロ地点では谷側が開けて眺望が広がる。また約7.6キロ地点の「剣抜大洞3号橋」からは雄大な山を望める。ただこの辺りの路面はややガレていて道幅も約1車線強と狭くなっている。
ダートは約8.6キロ地点で舗装路へと入れ変わる。舗装となった道は概ね1.5車線。ここまでの道が狭かっただけに、4輪ではホッと息をつけることだろう。
舗装路は約11.2キロ地点からダート路へと変わる。ここからの路面はやや荒れている。勾配も大きくなり、砂利や大きな浮き石に少し走りづらさを感じるかもしれない。
林道の杭から約12キロほど上ると坂のピーク(写真左)に達し、そこから先は概ね下っていく。ピークから約100mほど下ると古びた四阿があり、横には山小屋「月夜の段」という杭が立っている。「段」とは山の中の平らな場所を指し、月夜の段という名称は樹木が鬱蒼と茂り、昼間でも太陽光が地表に届かず、月夜ぐらいの明るさしかない、ということから名付けられたという。また戦後まだ間もない昭和22年には開拓のため十八戸が入植しているらしいが、苦しい開墾作業の甲斐もなく2年後には全戸が下山を余儀なくされており、今では苦闘の跡もササの中に埋もれてしまっている、とのことだ。なお同地点は十枚山(1726m)の東にある森林地帯で標高は約1200mほどらしい。
約12.6キロ地点には左へと延びる工事中の林道がある。看板の工事区間には「南部町成島大垈」と出ている。大垈といえば剣抜大洞林道入り口で二股に分かれている大垈林道がある。大垈林道の最後は1760mで終わっているが実際には道は更に続いており、最後は光も射さぬ鬱蒼とした山の中で終わっている。あるいはそこと繋がるのだろうか。いずれにせよ剣抜大洞林道には右へと進む。なおこれ以降、南部町側が終わり富沢町側となる。※この左へと分岐している林道は後に篠井山線(短いピストン林道)と判明しました。
三叉路を約700mほど下っていくと谷側が開けて眺望の広がる場所がある。残念ながらあいにくの雨雲で景色は見渡せなかったが、晴天なら雄大な山々を一望できるのではないだろうか。景色は見られなかったが、急速に山を越えていく雲は見ていて爽快であった。
約14.7キロ地点でのダートは勾配の大きな下り坂となり路面も若干荒れている。しかしそれも長くは続かず、約15キロ地点からはコンクリートの舗装路へと変わる。
舗装路を約1.5キロ進んだ約16.5キロ地点からのダートは軟弱な土の路面で至る所に水溜まりが出来ていた。約19.4キロ地点には古びた四阿があり、横には篠井山への登山道が延びている。なおダートはここまでで、ここから先は最終地点まで舗装路が続いている。
最後は奥山ロッジの横へと下っていく。ここには林道の看板が立っているが、更に約300mほど下っていくと三叉路の横にボロボロとなった林道の杭が側壁に立て掛けられている(ちなみに同三叉路を右に曲がると奥山温泉)。ここまで凡そ20キロ。山梨屈指の林道も漸く終わったわけである。
なお林道の終点を約5.6キロ下っていくと、県道802号の「徳間」バス停のある交差点へと突き当たる(写真右)。同三叉路を左に曲がれば県道802号、県道801号と走り、約8.7キロで国道52号の「富栄橋西」交差点へと抜けられる。

総評
剣抜大洞林道は山梨県のほぼ最南端に位置する林道だ。周囲には十枚山1726m、篠井山1394mといった標高の高い山がそびえる。剣抜大洞林道はその山間を縫うだけあり景色も雄大だ。残念ながらあいにくの天気となってしまったが、晴れていれば素晴らしい景色が広がることだろう。林道そのものは勾配がやや大きくクマザサや樹林の覆う林道である。無論キツイといってもオフロードバイクならなんの問題もないが、4輪では道幅の狭い場所があり、勾配のあるダートが延々と山奥へ続いているので多少不安になるかもしれない(南部町側の方が荒れた道、狭い道、勾配の大きい道が多い)。今まで確認した中では最も長いダートを持つ林道であり、晴れた日に再度行ってみたいと思っている(2002年09月11日現在)。
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