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364 林道高須線 須玉町の小尾地区と高根町の清里地区を結ぶ林道。
評価や閉塞感は季節によって異なります(A=良い/E=悪い/平均はC)。閉塞感は0から10で数字が大きいほど閉塞的。経緯度は大体の目安です。
延長:約5.6km(県営分は3462m) ダート:0m 舗装路面:C+ 眺望:B 爽快感:B− E_138.301  N_35.525
幅員:4.0m 12月10日-04月25日不可 未舗装面:− 雄大:B− 閉塞感:0 2004年09月30日 晴/雲
林道高須線は須玉町小尾地区と高根町清里地区を結んでいる林道です。入り方としては県道610号からも直接的に入ってこられますが、東側入り口は林道三沢高須線と繋がっており、今回は同林道側から引き続く形で入っています。林道高須線までの道順を簡単に書いておきますと、まず県道23号を北進して須玉町の「みずがき湖(塩川ダム)」まで行き県道610号へと左折します。県道610号へ左折したらそのまま「みずがき湖」から約4.8キロ地点まで北進し「←清里↑信州峠、川上村」と書かれた方面看板の出ている分岐路を清里方面の左へと曲がります。あとは道なりに県道610号を左折した地点から約1.4キロほど進むと林道三沢線となり、約1.1キロの林道三沢線と約900mの林道三沢高須線を載り継げば林道高須線の入り口(写真左と写真右)へと至ります。※ここまでの詳しい道筋については林道三沢線林道三沢高須線を参照してください。
林道の看板から先は直ぐに左へと曲がっており、その先は緩い上り坂となっています。約150mほど進んで行くと右カーブの先端で細い道が左へと下っており(写真左)、行き止まりとは思いますがその先には家屋(写真中央)が建っています。左手の谷側は層の薄い樹林帯が沿っているため眺望は殆ど望めません。時おり樹木の枝葉を通して対面の山を望みますが標高が低いので景色的には単調です。
林道の看板から約400mほど進むとゲート(写真左)が現れて林道の杭と看板が道の左側に現れます。実は最初の看板から同地点までは須玉町営の林道高須線でここから先は県営林道高須線へと変わります。※当HPでは両林道を一括して扱っていきますので、最初の町営林道高須線の看板を起点としています。ゲートから先は左へと折り返すように上っており(写真右)、ここからは若干ですが勾配が大きくなっていきます。
道幅は約1.5車線ほどでしょうか。路面はアスファルト路で荒れている様子は全くありません。町営林道から県営林道へと変わってもこれといった変化はありませんが、標高が徐々に上がっていくことや、谷側の樹林層が薄くなるため樹木の枝葉通して周囲の眺望が次第に得られるようになっていきます。
最初の林道の看板から約900m地点(写真左)まで進むと谷側の樹林層が切れて南から南東にかけての眺望が開けます(写真右)。眼下には塩川ダムや県道610号に架かる鹿鳴峡大橋(ろくめいきょうおおはし)を見ることができ、その背後には標高1764mの金ヶ岳が高くそびえます。
約900m地点の眺望ポイントを過ぎると道の両側を岩に狭窄された右カーブを曲がっていき、そのカーブを曲がり切った約1.0キロ地点(写真上)では先ほどよりも更に開けた眺望ポイントとなっています。ここからは南東から北東方向にかけての雄大な景色を望めます。
また同地点で東南東の方角に視線を移すと標高1642.4mの曲岳(写真左の黄丸内)を通して、山頂だけを覗かせた富士山(写真中央)を見て取れます。ただ、ほんの僅かに顔を覗かせているだけなので注意して行かないと見過ごしてしまうかもしれません。またその手前には霧山トンネルから延びる県道610号や鹿鳴峡大橋、「みずがき湖」の堰堤なども見られます。
最初の林道の看板から約1.4キロ地点(写真左)のやや勾配の大きい上り坂を進んでいくと、約1.7キロ地点(写真中央)で岩屋堂の看板が道の左側に立っています。岩屋堂とは如意観音を本尊とする北巨摩百観音霊場の第一番霊場で、古くは種々の売店が出るなど終日参拝者で賑わっていたそうです。現在では訪れる人も殆ど居ないそうですが、岩屋堂の内部には今でも仏像が鎮座しているそうです。岩屋堂への入り口は看板の直ぐ手前(写真右)にあり、勾配の大きい坂を下っていくと約20mほどで古い仏堂へと行き着きます(車輌で下っていくことは出来ません)。
岩屋堂を過ぎた約1.9キロ地点(写真左)からは短いアップダウンを繰り返しながら進み、約2.1キロ地点(写真右)まで進むと後方の視界が開けます。当日はあいにく山頂が雲で隠されてしまいましたが、ここで後方を振り向くと独特の岩峰を持った瑞垣山を望めます。
最初の林道の看板から約2.6キロ地点(写真左)まで進むと、須玉町と高根町の町境を示す看板が道の左側に現れます。町境の看板から先は下り坂となっており、同地点はハッキリとした峠となっていますが峠名については不明です。同地点の標高は約1330mというところでしょうか。最初の看板の辺りが約1120mほどと思われるので約210mほど上ってきた計算です。以前は韮崎市の管轄だったようですが現在は県の管轄となっており、ここからは高根町側の林道高須線へと移ります。
高根町側へ入ると清里地区となり暫くはダラダラとした下り坂が続きます。左手の谷側には樹木が生い茂っており、時おり木々の枝葉を通して近隣の山々を望みますが景色的には単調です。
最初の林道の看板から約3.1キロ地点(写真上)まで進むと西から南にかけての眺望が大きく開けます。同地点からは右に八ヶ岳、中央に長野県側の入笠山、左に編笠山や甲斐駒ヶ岳といった山々を望見し、その手前には八ヶ岳南嶺に広がる大泉村や長坂町といた遠景を望みます。幾つかの眺望ポイントはありますが、同地点が最大のメインスポットといってもいいかもしれません。
約3.1キロ地点の眺望ポイントを過ぎると、やや九十九折れの道となって右へ左へと折り返すような道が続きます。谷側には常に樹木が覆うようになり眺望するような景色はなくなります。最初の林道の看板から約3.9キロ地点まで進むと下道(写真右)が見え始めます。実はこの先は直ぐに林道高須線の杭と起点看板が立っており、ここから見降ろす道はその杭と看板から先の下道です。
最初の林道の看板から約4.0キロ地点(町境からだと約1.4キロ地点)まで進むと林道高須線の杭と起点看板(写真左)が道の左側に現れます。その約100mほど先(写真右)はT字路になっており右へ進むと横尾山林道、左へ進むと高根町の集落を抜けて県道605号方面へと至ります。なお先ほど見えた下道の地点は同T字路を左へ曲がっていくと直ぐに現れます。
ちなみにこの横尾山林道は同T字路から約8.1キロ地点ほど進むと工事現場(写真右)となり、その数100mほど先で開設工事を行っているようです(2004年9月30日現在)。また信州峠側の県道610号からも開設工事を行っており、工事関係者の話しによると両方が繋がるまでの残り区間は約200mまでに迫っているそうです。完成予定は2005年度で、全線が開通すると須玉町の信州峠側から同地点までを結ぶ18キロ前後の林道となるようです。途中の景色は非常に素晴らしく、高須町側では八ヶ岳(写真左)や南アルプス。須玉町側では瑞垣山(山頂は雲の中ですが写真中央)や金ヶ岳などの大パノラマが広がります。
さて話しを戻して林道高須線の続きですが、林道の看板から約100mほど先にあるT字路(写真左)を左折していくと、T字路から約300mほどの地点に古いタイプの林道高須線の看板(写真右)が出ています。文字も読みとりにくいほどに傷んでいますが、或いはここも以前は林道高須線だったのかもしれません。
古い林道の看板を約100mほど下っていくと空き地(写真左)が道の左側に現れます。40m四方くらいありそうな広い空き地でその一角には周辺の案内マップも立っています。山梨県の立てた看板なので個人の敷地ではなさそうです。ちょっとした車泊やテント泊には適しているかもしれません。更に空き地を500m(T字路から約900m)ほど下っていくと正面に八ヶ岳(写真中央)を仰ぎ見ます。右側の一段高い岩峰が赤岳(2899m)、左側の峰々が三ツ頭(2580m)や権現岳(2715m)と思われ、その裾野には八ヶ岳農場が見られます。また更に下っていくと東原地区(写真右)と思われる集落が眼下に広がります。 
最終的にはT字路から約1.5キロ地点で林道のゲート(写真左)が現れて終わります。路上に設置されている方面案内板には「↑清里7キロ、国道141号6キロ」と出ていますが、裏に回ると(写真右)「これより高須林道」と表記されています。同地点には横尾山林道の杭も立っており、林道高須線と横尾山林道がダブっているようにも思われますが、林務事務所の公表値からして現在の林道高須線はT字路の手前に立つ看板までと思われます。
さてゲートのある場所は高須町の清里地区で、八ヶ岳ビバレッジの約100mほど東方となっています。ここから甲府方面へと戻るにはゲートから続く道をそのまま道なりに約900mほど進みます。約900mほど進むとT字路(写真左)となるので左折します(同T字路を右折すると約500mほどで長野県南佐久郡南牧村の平沢地区となります)。T字路を右折するとゲートから約1.1キロ地点でY字路(写真中央)となり、地図上ではどちらに進んでも抜けられそうですが、ここは「←県道141号」と書かれた案内板が出ているので左の道へと進みます。Y字路を左へ進むとゲートから約2キロ地点(写真右)で再び分岐路となります。同分岐路はどちらに進んでも県道605号へと抜けられますが右の方が早く抜けられるので右直進へと進みます(ちなみに左へ進むと同分岐路から約600mで県道605号となりますが非常に勾配の大きい狭い道となります)。
約2キロ地点の分岐路を右直進に進んでいくとゲートから約2.3キロ地点(写真左)で県道605号へと至ります。同地点には高根町営の日影田バス停が立っており、その先は久保川に架かる日影田橋へと続きます。日影田橋を渡っていくと清里駅方面へと進みますが、渡らずに久保川に沿って折り返すように南へと下っていくと(写真右)やがて県道619号へと至ります。県道605号から県道619号へと進むと浅川地区や小倉寺地区を経て、最終的には中央自動車道の須玉インターチェンジ近くの国道141号へと抜けられます。

総評
全線で約1.5車線のアスファルト路となりますが晴れていれば各所で爽快な景色を望めます。林道と思っていくと少々ガッカリするかもしれませんが、ちょっとしたドライブ道としては適しているかもしれません。
なお県道605号を北進していった場合は写真左のバス停や日影田橋を指標にするといいかもしれません。簡単にですが逆側からの道筋は2002年度版で扱っています。
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